ちょうど丸1年、就寝介助で入ってくれていたヘルパーさんが昨日で辞めた。
「しばらく九州に帰る」の、ヘルパーさんだ。
最年長、たぶん62~63歳。
結局未だこのヘルパーさんが抜ける穴が埋まらず、さっそく明日から穴があく。
私は今までの人生で、これほどまでに謙虚な人に出会ったことがない。
「謙虚で一生懸命」を絵に描いたような人だった。
とてもじゃないけど「器用」とは言えず、トイレ介助もいつも喉絞め。
1度、トイレでまったく息が合わず、気持ちを爆発させたことがあった。
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も言っていることを、
全然覚えてもらえずに、私の中で何かブチッと切れた。
私は心の底から本気だったのだ。
私は本気で気持ちを訴えた。
たぶんほとんど、何を言ってるかわからなかったと思う。
絞るように声を張り上げながら、「あぁ、この人すぐに辞めちゃうな」
と思ったのが去年の夏前だったかな。
それからずっと、雨の日も風の日も雪の日も。
1度でも、例えばムッとしたり、イラッとしたり、嫌な顔したり、
そんなところを見たことがない。
いつもいつもいつも、優しく穏やかで、不器用のままだった。
最後の日、「今日も最後まで頑張ります」と言って、始まった。
私が無事に体勢が整い、ベッドに横たわっていると、
記録をつけ終わったその人がベッドまで来て、泣いた。
「ありがとうございました」と「すみません」と「申し訳ありません」
を繰り返して、泣いていた。
私はもう言葉が出る状態ではなかったので、ただ口がパクパクしてた。
その後すぐに眠剤でストンと落ちた。
今日になって、寂しい。
寂しくてたまらん。
今日になって、涙が出る。