テーマ:本のある暮らし(3295)
カテゴリ:日常
小説や映画に感動して人は泣く。
でも役に立たない。それを今から証明しよう。 もうすぐ8月。 テレビでは戦争関連の番組が増える。 小説なら「大地の子」。 山崎豊子による力作だ。 中国残留日本人孤児の物語。 日本人として中国で敗戦を迎えた人が、いかに過酷な人生を歩んだか。 多くの人が感動し、涙を流したであろう。 私のその一人だ。 だが、現状はどうか。 世界で戦争はなくならない。 映画なら「火垂るの墓」。 兄と妹が戦争で母親を亡くし、やがて妹は死んでしまう。 その後、兄も死ぬ。 戦争になれば多くの非戦闘員の死は避けられない。 日本各地でこの作品のような悲劇は現実に存在していた。 母親の無惨な死を、多くの人は見たはず。 有名なスタジオジブリ作品で、多くの人が泣いた。 この作品が感動的であるにもかかわらず、こんな意見がある。 「太平洋戦争は自衛戦争だった」 「戦争はいけない」と思う人がいれば、自衛戦争という意見もある。 その差は大きい。 この差を埋められないとすれば、映画の影響などちっぽけなものだ。 あれだけ感動したにもかかわらず、どうしてなのか。 それは小説や映画が単なる娯楽作品でしかないから。 「社会的現象」とか言われる作品でも、それは同じ。 娯楽だから、この世から戦争はなくならない。 前にも、同じことをブログで書いた。 だが、いつまで経っても状況は何ら変わらない。 すると、こんな疑問が出てくる。 小説、映画は役に立たないんだろうか。 これは、映画や小説に問題があるのか。 8月だけ「風物詩」として戦争について考える。 そのことに、我々は慣れてしまっていないか? 戦争だけではない。 たとえば死刑制度。 映画や小説で多くの人を感動させたグリーンマイル。 小説はスティーヴン・キング。 映画はフランク・ダラボン監督、トム・ハンクス主演。 この小説、映画から死刑制度について議論した人はどれだけいるだろう。 やはり娯楽作品でしかなかったのか。 映画や小説は役に立っている? それとも単なる娯楽作品? ※トラックバックは管理人が承認した後に表示されます。 バナーにクリック願います。 ***トラックバックはテーマに関係するもののみどうぞ。 その場合リンクは必要とはしません。 意見があればメッセージでどうぞ。 ただし荒らしと挨拶できない人はお断りです。 今のところメッセージは全て読んでいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.07.29 13:21:28
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