カテゴリ:知の蓄積
SAPIO11月10日号で紹介されている大正大学の講義。
興味深かったので読んでみた。 SAPIOの記事はハーバード大のサンデル教授による人気講義。 「ハーバード白熱教室」 日本でも同じような講義があるということでSAPIOは追っている。 日本の大学で「白熱教室」はあるか? なお、サンデル教授は先日来日し、特別講義が開催された。 サンデル教授の特別講義 今回、SAPIOで取り上げられたのは弓山達也教授の講義。 「現代社会の倫理を考える」 教授本人がSAPIOの紙面をブログに掲載しているので全文読める。 (教授本人なので、著作権は大丈夫なのだろう) 日本版「白熱教室」に出ました エホバの証人と輸血については以前、記事に書いたことがある。 エホバの証人と輸血 弓山教授が投げかける質問は大学生の友人(18歳)が事故に遭った場合。 輸血が必要だが、彼はエホバの証人の信者。輸血を断る。 友人であるあなたは説得するだろうか。 この質問を40人いる受講者は5人ほどの小グループに分かれて議論する。 各グループには大学院生が補助員として1人加わり、多数決をとる。 命は自分のもの。 ならば、自分の命はどこまで自分で決められるか。 弓山教授は「人それぞれ」を認めると議論が成り立たないと説く。 最近は個人主義が進んだためか、「人それぞれ」という考えは広まっている。 あるグループは議論の末、「結論出ず」になる。 他のグループは、「説得しない」になったという。 私にとってこの結論は意外。 やはり個人主義が影響しているのだろうか。 他大学でも「説得しない」という 教授は結びでこう話す。 「今回は『説得しない』という意見が優勢でした。でも友人が死んでいくのを見守るのですか。それは少し違う気がする」 (太字部分、上記ブログから引用) まず、命の問題に対し「少し」という言葉は似合わない。 自分の行動に人の生死がかかっているんだから。 加えて、「人の意見を尊重する」ということは命の問題でも「あり」なんだろうか。 私の考えが古く、保守的なのかもしれない。 だがこの場面で説得しないのは冷たいとしか思えない。 記事を読んでいてそのことが強く印象に残った。 私?私ならもちろん説得する。 学生たちは講義の後で何が得るものがあっただろうか。 ※トラックバックは管理人が承認した後に表示されます。 バナーにクリック願います。 ***トラックバックはテーマに関係するもののみどうぞ。 その場合リンクは必要とはしません。 意見があればメッセージでどうぞ。 ただし荒らしと挨拶できない人はお断りです。 今のところメッセージは全て読んでいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.10.28 20:04:04
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