囲碁とマンション
土曜日。いつものように,囲碁教室へ。中学生になった元「小学生くん」。別の呼び方を考えなければ…。ヒロシくん(仮名)にしよう。中学生くんもユウタロウくん(仮名)にしよう。ユウタロウくんはエースくん,エースIIくんの待つ高校へと進学するつもりだ。ただし,彼らからは厳しい言葉をもらっている。「いまのまんまじゃ,団体メンバーに入られんぞ。うちの三将はお前より強い。」ヒロシくんと打っても,ちょっと分が悪そうである。今日はヒロシくんと打つことになった。2子で負けたので向こう先になっているが,一応確認。「手合いはどうする?」「先番で。」「時間は?」「30分ずつで。」手合い時計をセットして,「お願いします。」ヒロシくんは序盤から時間を使って考える。しかし,戦いらしい戦いがないまま,終盤へ。大ヨセの段階でヒロシくんの時間が切れた。私はというと半分くらいしか使ってない。でも…,「これは,黒がいいんじゃないですか?」と,講師の一人の声が…。「そうですか。私はあまり数えきれないもんだから…。ここをちゃんと手にしておけば間違いなくいいと思ってたんですけど,自分で手をつぶしちゃいましたからね。」そのまま何事もなく,終局。並べてみると…5目白勝ち。「まだ残ってたか…。」と私。「白がよかったですか。失礼しました。」と,講師。ヒロシくんは悔しかったのか,無言。私は,内容のことはさておいて「ちょっと序盤に時間を使い過ぎかな。いまの時間では中盤で戦いになったときに考える時間がないよね。」ヒロシくんはうなずいた。昼。来客。大阪の不動産業者だ。「マンション経営をしませんか。」よくある勧誘だが,先週,私は話に乗ってみることにしたのだ。私の小遣いの範囲でできる節税対策。もうけは期待できないだろうけど,何もせずに不安な老後を迎えるよりはいいんじゃないか?今日はローンの審査。たぶん,本当なら私の休職や現在の病状からいうと審査は下りないんじゃないかな。でも,外見ではまったくわからないのがこの病気の特徴。銀行のローンが使えるようになった。不動産投資なんて,縁のないものと思っていた。でも,踏み切ってみることにした。株も怖いし,外貨預金もどういうものやら…。その点,不動産投資は減価償却はしかたないが,いまからの急激な下落は考えにくいんじゃないか?不安は尽きないが,やってみることにした。この夏休み中に現地視察に行ってこよう。夜の部。今日は対戦表作り替えの日。ちょっと早めに出発。私はゆっくり打って,3戦全勝。親父はさっさと打って,5戦全敗。でも,私は手が落ちていることを感じている。これが,「手が荒れる」ということなのかな。こっちがミスしても,相手が気づかない。本当は手がないところに手ができてしまう。同等の相手と打つときに,どうなるのか…。これまた,不安は尽きない。