|
カテゴリ:読書
入院中、高さ調節のため枕の下に敷いていた本を、先日やっと読み終えました。
アロマセラピーとマッサージのためのキャリアオイル事典 これまで乾燥する肌をしっとり落ち着かせるのに、何年も使ってきたのは、マノンのバージンオリーブオイル。 これを使うまでは肌にオイルを塗って保湿をするなんて考えられなかったのですが、当時利用していた有機食品の宅配で扱っており、自分の肌に合っているように思い使い始めたら、手放せなくなりました。 ただ、全身の肌に使うので、何年も同じオイルばかり使い続けていて大丈夫なのか少し心配に。 かぶれやすくなったりかえって肌トラブルの原因になることはないかとか。 それで、ほかの種類のオイルをいくつか試すうち、スイートアーモンドオイルの質感がオリーブオイルとよく似ていて、刺激がなく、適度に粘性がありすぐに肌に浸透しすぎず肌を乾燥から守ってくれる感じがしたので、これを基調に、そのときの肌の状態や季節などによって、数種のオイルをブレンドして使ったり、クリームを作ったりするようになりました。 肌に使うオイルについて詳しくなかったので、選ぶに当たっては、お店のページで紹介されているオイルの特長や効能を見ては自分に合いそうなものを選んで試す、ということを繰り返していましたが、このような自分の肌感覚を頼りにした手探り状態には不安を感じていました。 同じスイートアーモンドオイルでも、値段はさまざま。 なんとなく品質に違いがあるのかなとは思っても、具体的に製造過程でどんな違いがあるものなんだろう?とか、 食用にもよく使われるオイルがあるが肌にはどんなグレードのものを選ぶべきなんだろう?とか、 自分の肌に効きそうなオイルをみつけたいけど、それぞれのオイルにはどんな種類の脂肪酸(オレイン酸、パルミトレイン酸など)がどれくらい入っているんだろう?など。。 色んなオイルを使えば使うほど、不安や疑問はどんどん膨らんできて、このまま分からんまま済ませるのはちょっと怖いな、という気持ちになってきたので、ちょっと値段が張りましたが、この本を買って読んでみることにしたわけです。 内容は、まさに私が知りたいと思っていた事柄が詳しく書かれており大変興味深いものでした。 特に、一般的なオイルが原料から商品として店頭に並ぶまでにさまざまな製造過程を経て多くの薬品が使われることや、オーガニックと名乗るものでも真のオーガニックオイルは希少であると知り、 その成分を浸透させるアロマテラピーのために使われるオイルが高価である理由もよく理解できたし、自分がオイルを選ぶときも安さに惑わされることなく安全性を重視する必要性の大切さがよく分かりました。 オイルについては、私は10数年前にアトピーを改善するため食事を見直すために、食べ物から摂る「あぶら」「脂肪酸」についての簡単な知識のみ、ざっと得ていましたが、 今回この本の「固定油の化学」の章を読むことで、油・脂肪酸についてより詳しい知識が身につくとともに、身体の内側のためのオイルと外側に使うオイルの知識がばらばらになっていたのがすっきりひとつにまとまったことも、とても有意義でした。 ただ、油の種類について何の知識もない人がいきなりこの本を読むと、ちょっと難しいかもしれないと思います。 内容が詳しいというのもその理由ですが、さらに、日本語訳がスムーズでないことが理解の妨げになるような気がするのです。たぶん英語ではこんな風に書いてあるんでは、と逆に想像しながら読んだりしました。。 それと、これは私の理解不足なのかもしれないので詳しくは書きませんが、「固定油の化学」のなかの「植物油中にみられる一般的な脂肪酸類」という表(25ページ)の書き方は、一番最初に書かれているオイルが必ずしもその脂肪酸の割合が最も大きいものとは限らず誤ったイメージを与えるのではないか、という気がしました(たとえば、一番上のオリーブオイルはαリノレン酸より語源にもなったオレイン酸の割合が突出して多い)。 とはいえ、43種類ものオイルについてその特長や成分構成、経口での効能と外用での効能、また調理方法、使用上の注意点など、多岐に渡った情報がまとめられているので、これから何度も繰り返し読み返して使っていくことになると思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|