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カテゴリ:読書
「レディ・ハートブレイク」(サラ・パレツキー)を読みました。
V.I.シリーズの4作目。…ホントはモヒトツ前のが読みたかったんだけど手に入らなくて。時期が行きつ戻りつします。 けど、後のを読んでから前に戻るっていうのも、悪くないなと今回思いました。 シリーズを読むほどに愛着が増す周辺の人々、コントレーラスの奮闘や、ロティの診療所の事件などを、実際の知り合いの昔ばなしを聞くような気持ちになって読んでしまいました。 そしてぺピーの登場の場面は思わず、付箋をつけました。 こんな長ったらしい本名があったんかい、という理由からではなく。 中ほどのこの部分を一読した時点ですでに、結末が見えてるではないか。。 このシリーズでヴィクはだいたいいつも、巨大な利益を生む悪のシステムに挑む、というのがお決まりになっていると思いますが、今回はどうも様子が違うのかなと、途中まで思いました。…途中までは。 ちょっとおかしいんじゃないかなぁ~と思ったのは、医者として非常に優秀で、かつ厳しい状況の中で妥協せず踏ん張っているロティが、理想論を盲目的に信じて、医療産業のゆがんだ現実に気づいていなかった、というところ。 ありえんような。それは、ヴィクが弁護士として高給を取りハイソな生活が出来ることを具体的に思い描けるのと同様に。 まぁ、とにかくロティはトコトン優秀で潔癖なのだ、このオハナシはどの人物もトコトン極端なのだ。 とにかく、私がつねづね痛感するのは、医は心、ということ。 知識や技術は、勉強し努力を続ければ得られる。そういうものが詰まったお医者にはちょいちょい会うことが出来る。 けれども、人としての徳というものも兼ね備えているお医者さんには、めったと会うことができない。 どんな事態でも化けの皮が剥がれない、常に人として信頼できる人物…、まさに今診てもらっている主治医の先生って、そういう人で、私がもちっとよくなるまでは、どうかあのボロ病院を辞めないでもらいたいなあ~と、切に願うばかりであります。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.06.25 14:28:52
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