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テーマ:住宅コラム(1809)
カテゴリ:自然素材リフォーム
去年の年末に室内の一部を改装して半年あまり。
ここで改めて、「珪藻土」について感想など書いておこうと思います。 これまで散々悩まされてきた結露のベトベトから解放されたことは以前書いたと思いますが、最近実感するのは、珪藻土の部屋に入るとスッと涼しく感じることです。(まぁ、これはエコガラスの恩恵もあると思われます。) そして臭いはかなり強力に吸収してくれます。職人さんが何度か手直しに来てくれたのですが、作業着に沁みこんだ煙草のにおいが強烈!私はかなり遠くで煙の気配がしただけでもダメな人なのですが、職人さんが帰って少しして部屋に入ったら、深呼吸が出来る清浄さでした。 リフォームをして家の中をきれいにしよう!と決意してから、いろいろ調べていたときは、ほかの自然素材の壁材(漆喰、アッシュライト、和紙、オガファーザー、ルナファーザー)と比較して珪藻土が果たしてどれほど優れているのかと、疑問に思ったこともありました。 クロスと比べ塗り壁はボロボロ剥離してきて耐久性がないのではないか、そのような壁の扱いに日常困るのではないか、はがれた細かい粉がかえってアレルギーの悪化に繋がるのではないか。。 でも実際に珪藻土を使った壁に囲まれて半年以上暮らしてみて、今改めて、珪藻土の壁にしたのは正解だったと実感しています。 珪藻土の壁は実際には想像していたよりしっかりしていて、初めのうちは何かのはずみで手が当たっただけで、キズついちゃう!とビクビクしましたが、ガツン!と当たってもナンともないのだと分かりました。 よく漆喰と比較されますが、一軒家であればいいのですが、塗る厚さが分厚すぎて室内が狭くなってしまったり、壁が重くなるなどの理由から、マンションには相応しくないようです。 では壁材に使う珪藻土は、どのようなものを選べばよいかについてですが。 たとえば漆喰は、石灰なので水を加えることにより自ら固まる性質を持っています。 しかし珪藻土はそれだけを水で練っても硬化できない物質なので「つなぎ材」(接着剤)が必要です。この接着剤にアクリル系樹脂など化学合成物質が使用されることが多いのですが、この合成樹脂は健康上よくないばかりか、せっかくの珪藻土の細かい孔をふさいでしまい、まったく意味を成さなくなってしまうので注意が必要です。 これまでは、消費者(家に住む側)の健康より、売る側の施工しやすさが優先されていたため、樹脂がたくさん使われていたようですが、これからは段々いいものが生き残ってくるだろうと思われます。 選ぶ際には、その壁材に実際に珪藻土がどれくらいの割合で配合されているか、つなぎ材には安全なものが使われているかをチェックすることが大切です。 それから、よく「珪藻土の壁にする」ということと「DIY」がセットで話題になります。 自分で部屋の壁を塗りたいという人が選ぶことの出来る壁材、という意味では、それも一つの選択です。 今は、安全な珪藻土のいくつかがネットで入手可能ですし、それらを扱っている工務店などでは体験会も行なわれていて、そこで練習してから本番の壁塗りにかかることができます。 (肌の弱い人やアレルギーのある人は注意が必要) ですが、壁を塗る作業はとても大変です。珪藻土の壁は下地材をきれいに塗る必要があり、そのためには前に使っていたクロスを剥がしてコテでこそげ落とすことも必要(クロスの上に塗ってもよい)。また珪藻土はほかの壁材に比べても、決して塗るのが簡単ではなく、プロの左官屋さんでもきれいに仕上げるのは難しいもの。 いかにも「ハンドメイド」テイストに仕上げたいなら(手形を入れたり)、プロよりかえってシロウトがいいかもしれません。が、私のように健康優先の場合は、左官屋さんのプロの壁が、おススメです。私は、プロしかできないものをと思い、横・扇形などの模様を入れるのもやめてすっきり平らの壁にしてもらいました。 健康上も、ホコリがたまったり珪藻土がポロポロ取れなくていいと気づいたのは、最近です…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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