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カテゴリ:読書
「華麗なる一族」(山崎豊子)を読みました。
沈まぬ太陽を探してたんですが、古本でなかなか揃わなくって。 ドラマになったということは知っていましたが、毎度のことながら観ていないので、せっかくだから読み終えるまで配役は知らないままにしておきました。 最後まで読んでからネットで見て、やっぱり分からないまま読んで正解だったと思いました。 鉄平はまあそうだろうと思いましたが、銀平はもっとシュッとした人をイメージしてたし、三雲は全然違ってガッカリ、美馬ももっと線が細くて嫌な奴のイメージなのに。 映画でも、原作を読んでから行っても観てから読んでも、いつもガッカリするタイプです。まぁ映画は17年ほど行ってませんが。 読んでいてケインとアベルを思い出しました。 ロスノフスキ家の娘。大統領に知らせますか。中学の頃だったか、ジェフリー・アーチャーにハマりました。その後興ざめしましたが。 そういえばケインとアベルは、去年の秋ごろも思い出したりしました。歴史は繰り返すのだなぁと。 企業家としての野心と、家族への情愛。 どっちも、というわけには、いかないものなのか。 でもそれじゃあ、企業の社会的使命とか何とか表面上いくらうまく言ってみても結局オタメゴカシで、目的はすべて野心の達成だけ、ゲームってことなんだな。 そういう、言葉の裏の本音の探り合いに関する描写がとてもリアルで、世間知らずの私は、な~るほど、ほー…と感心しっぱなしでした。 こういう経済界特に銀行業界の内側のドロドロや、マスコミのリークの実情のような部分に関する取材力のすごさに圧倒されました。 そういえば、ちょっと前まで銀行って…と思い出しました。 最近は合併・統合も一段落して今の状況に慣れてしまいましたが、変わりだしたのは、そんなに前ではないような気がします。 なのに、こんなに前から、こういう小説を描こうと考えるこの人のものの見方は、すごいなと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.07.10 00:14:34
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