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カテゴリ:読書
3年以上前に叔母に貸したきりで、もう帰ってこないものと諦めていた「東京タワー」(リリー・フランキー)がヒョッコリ帰ってきました。
さっそく飛びつくように読み出したのですが、私としてはめったにないことですが挫折しました。当時派手に話題になったのはなんだったのか、帯の夥しい賛辞が虚しい。。読みたい読みたいと思ってた時間が長かっただけに、めっちゃ、くやしいい~~。 で、仕切り直して「カムバック・ヒーロー」(ハーラン・コーベン)を読みました。 マイロン・ボライターのシリーズの3作目です。 以前、同じシリーズの5作目「スーパーエージェント」を読んでいました。 このシリーズの面白さは、なんといっても主人公マイロンの口達者なところです。ピンチの時こそ、次々に要らんことを言うのが止まらんくなるんだそうです。 また、クールを通り越し冷血な相棒のウィンの口から繰り出される言葉も独特でおかしい。 そして、有能な秘書のエスペランサも言うこというし、受付係のビッグ・シンディの描写がまた強烈で、笑いすぎて壊れました。 主人公マイロンは、大学まで一流バスケットボール選手の道を歩みNBAに進んだが直後負傷し引退、再びロースクールで学び、今はプロスポーツ選手のエージェントとして活躍しています。 前に読んだスーパー・エージェントでは、そんな過去もあったけど今は全然引きずってないぜ、というカンジで軽くてクールしたが、この作品では過去を乗り越えていくまでが描かれています。 努力に努力を重ねてなんとか第2の人生を送ってきて、表面上はうまくやってるように見えても、心の奥底では現実と正面から向き合うのを避けている。 10年ほど前の出来事に今さらながら直面し、そういう自分の気持ちを直視する事態となった時の、周囲の反応というか対応が、みんなそれぞれ思いやりがあっていいなという気がしました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.07.17 13:40:26
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