|
カテゴリ:読書
「偽のデュー警部」(ピーター・ラヴゼイ)を読みました。
これは読み出すと止まりません(いつものことか)。ひと晩で一気に読みました。 1910~20年代の、今より不便だけど優雅な時代のお話。オリエント急行などを思い起こさせます。 ミステリとしてのスジがこじつけでなく、小説として全体の構成がよく考えられていて、展開がしゃれています。 終わり方も後味がよく、読んだ後、さすがだと思いました。 全体的にコミカルな味があって、明るい雰囲気。 登場人物の性格や人となりが、男性も女性もうまく表現されており、いろんな立場の人がそれぞれしっかりと描かれていて、読み応えがあります。作者の確かな観察眼と、バランスの取れた深みのある人間性が感じられます。 少し前に読んだ、ジェフリー・ディーヴァーが「どんでん返し」、トマス・クックが「記憶」なら、ピーター・ラヴゼイは「密室」や「時代」が特徴を表す言葉のように思えます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.05.31 13:00:18
コメント(0) | コメントを書く |