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のんびり幸兵衛夢日記

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2011.09.12
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カテゴリ:読書
私は主に役に立たないお気楽な娯楽本ばかり読んでて、当然それは読んでるでしょ、というような有名どころを、いまだにほとんど読んでいないアンポンタン。
しかし古本屋で面白そうな本を探すとどうしても、時間が経っても中身が色褪せない、昔のものに目が向いてしまいます。
そしてとうとう、「三銃士」(アレクサンドル・デュマ)にまで手を出す始末。古めかしいにもほどがあるっちゅうねん。

堅苦しそうで取っつきにくいかと思ったのですが、まるで口承文学のように語り口が巧く軽妙で、祇園精舎の鐘の声~、ベンベン、てな感じ。
読み出したらすぐに、グイグイ引き込まれて、面白くて最後まで止まりませんでした。

17世紀のフランスが舞台。
今のようにどんな人の命も等しく尊い価値があるという考え方がなくて、国王ルイ13世とイギリスのバッキンガムのあいだに引き起こされる戦争は王妃をめぐる個人的な感情によるものだとか、貴族同士がちょっとしたいさかいですぐに剣で果し合いをするというような世界が描かれています。なんだか大河ドラマの世界みたい。

若くて剣がたち頭もよい主人公ダルタニャンの生き生きした活躍ぶりも、読んでいて楽しいのですが、三銃士の面々それぞれの人物がうまく描き分けられていて、アトスの頼もしさ、ポルトスの俗っぽさ、アラミスの聖職につきたいとしながらも世俗に未練たっぷりなところ等、特徴がよく出ています。
それになにより、ミラディの悪魔(魔女というようなかわいらしさはない)ぶりがすごい。

こんな冒険物語なら、アニメにでもすればこどもたちにも大人気なのでは、というような面白さですが、でもやはりおとなでなければ分からないところもたくさんあって、単純なようで深~い味わいがあるのが、魅力だと思います。

たとえば、こんな会話。
…「人生を幸福につないでいる糸は、どんな糸でも、黄金の糸ならばなおのこと、握っている手の中で次々にちぎれていく。…悩みがあったら、そっとそれを隠しておくことだ。沈黙は、不幸の唯一の喜びなのだ。君の苦悩のあとを、誰にも見せないようにすることだ。物好きな人間どもは、傷ついた鹿にたかって血を吸う蝿のように、君の涙を吸い上げてしまうからね」…
もちろん実際の会話で、こんな言葉が次々に飛び出すのは不自然だけど。深い味わいがたまりません。

それにしても、ティファニーで朝食を食べなかったというのも驚きましたが、三銃士ではなくその友人ダルタニャンが主人公であり、三銃士+1なのだということにも驚きました。

この「三銃士」は「二十年後」「ブラジュロンヌ子爵」と続く三部作「ダルタニャン物語」の一部だとか。
読み終わった直後は、いやもうこれだけでお腹いっぱいと思ったけど、その後ちょっとネットで見てみると、これまでに何度も鉄仮面だとか四銃士など映画などになっていることを知り、この後の話も読みたくなってきました。なかなか本がないようなのだけども。
また映画が公開されるらしいので、それを機に本屋さんで見かけるようにならないかなあ。





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最終更新日  2011.09.12 09:34:53
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