カエル隊が行く!
あっつい夏がひと段落、と思ったら、いきなり長雨模様である。涼しいのはいいが、朝から雨!通勤するサラリーマンにとって、朝の雨ほど憎たらしいものは無い。我家から駅まで、チャリなら6,7分。バスも乗れば5分くらいだけど、雨の日はそうは行かない。循環バスで本数も多いのだが、雨になったとたん、来なくなる。そして、私の乗るバス停は駅から2つ目なので、ヘタすると「満員で~す」なんて、ドアを開けずに通過しやがったりする。不思議なのが、バスの乗客。前の方は余裕があって立っているのに、絶対詰めてくれようとしない。ドアのところにだけ、ギュウギュウすし詰めで、ドアもしまらない。余計遅れる。でも、これに乗らなくては、次にいつ乗れるかわからない。だから皆、無理に頑張ってしまう。前の方の人が、少しずつ詰めてくれれば、あと5人は乗れるのに!そこでまた、ムクムクと正義感の塊が噴出してしまう、おせっかいオバサンな私は「スミマセン、前の方少しつめてもらえませんか?」と大声で言う。そうすると、つめたフリをして、もぞもぞするけど、ほとんど詰めてくれない。バスの乗客の99%はそのまま電車に乗る。電車の乗客は、ドアの上に手をかけて、奥の人がつぶれようが、荷物がぺしゃんこになろうが、どんどん、ガンガン詰めてきて、我先に乗ろうとする。おい!その元気を、バスでも出せよ!!と言ってやりたい。おっと、つい朝のバスネタに熱くなってしまった。そんなわけで、せっかく涼しくなっても、雨で残念なチッチである。昨日は、この秋お初の「カエルコート」が登場した。雨の多かった今年の夏だが、雨の日でも、気温が高いとレインコートは着せられない。濡れて帰ってきて、シャンプー・・・となるのである。カエルコートの上にハーネスをつけて、準備万端なチッチ君。いつもなら、勢いよく、ドアに向かうのだが・・・およよ?レインコートがゴワゴワして嫌なのか、外が雨なことを察知したのか、玄関先で立ち往生である。「チッチ~、行かないの~???」ポンチョと長靴、ビニール傘、青いイカ(コロ助さん、スミマセンパクってます)と化している私は、玄関先で待っている。ポーチのところでしばらく考えていたチッチだが、「やっぱ行くか」とばかりにヨイショ、と雨の中へ出てきて、トコトコ、ガサガサと歩き出した。一旦歩き出すと、濡れることをあきらめるのか、勢いがつくのか、一通りのコースを歩かないと気がすまない。結局30分、びしょ濡れになって帰ってきた。カエルのコート、背中は白いけど、腹は真っ黒ドロドロ~でも、コートのおかげで、中身は結構キレイなままであった。よかったね!そして今日。朝はザンザン降りだったが、帰ってきたらすっかり上がっていた。風はヒンヤリいい気持ち。よし!今日はゆっくりたくさん歩こうね!いつもの坂をおり、公園で走って、自転車屋のおじさんに挨拶し・・・自転車屋のおじさんには「テレビ見たよ~」って言われてニッコリ・・・夏場は半分しか歩かない散歩コースを、今日はひと回り多く歩いて、45分は歩いて、家の前まで来た。私 「ふう、よかったねチッチ、今日はたくさん歩いたよ」チッチ「・・・・」私 「さあ、おうちに入ろう」チッチ「・・・・」いつもなら、トントンと家に続く階段を下り、玄関に向かうチッチだが、今日はいっこうに入ろうとしない。私 「チッチ?どうしたの???」チッチは、リードを引いても、頑として家に入ろうとせず、来た道をまた歩いていこうとする。私「チッチ、どうしちゃったの?おうちに入ってご飯にしようよ!」ちょっと歩いて、電信柱をクンクンして、さあ気が済んだか、と戻ろうとするが、足を踏ん張って家に入ろうとしない。わけがわからないよ??10分も玄関先を右に行ったり、左に行ったり、なだめたり、すかしたりしてただろうか・・・ふと、気が済んだのか、あきらめたのか、トコトコと玄関に向かいだした。夏のあいだ、ガハガハ、ヒイヒイと苦しげに歩いて、家が近づくと一目散にドアに向かっていたチッチ。涼しくて、久々に散歩が楽しかったのかな?秋が来たのがうれしかったのかな?やっと、チッチとおしゃべりしながら、ゆっくり散歩できる季節がやってきた。