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カテゴリ:絵本について
子どもが生まれて、読み聞かせを始めて、絵本はすばらしいなと思うことがしばしばあります。
なかでも、エリック・カールの絵本には感動することが多いです。 有名な『はらぺこあおむし』色彩豊かでユニーク、そのうえユーモアたっぷりなのはもちろん、この本にはあおむしがさなぎから蝶へと変身することや、日曜日から月曜日までの一週間がみごとなほど自然に伝えられています。 それから『パパ、お月さまとって!』では、父の娘への愛情を感じるとともに、月の満ち欠けが物語りに溶け込んで語られています。 そして『1・2・3どうぶつえんへ』では数そのものが主人公となって動物たちとともに物語られています。 これらのことを自然に語りきるのは、本当は至難の技なのです。子どもたちに教えようという、いやらしさと気負いがからまわりして、わざとらしくなってしまうことがほとんど。そうなると絵本としての芸術性や面白みは失われてしまうのです。 エリック・カールが見事に成功している理由は、自然やこの世の法則に発見の驚きを感じる真の科学者の心をもっているからではないかなと思うのです。 自分の周りにある自然や法則を当たり前と思わない心。それは、この世に生まれてきて何もかもが新鮮な驚きに満ち「これなぁに」「なぜ」と尋ねる子どもと同じ感性です。曜日や数字、生物の形態を知らねばならないものととらえるのではなく、知る喜びにとらえるまっさらな心。 エリック・カールの絵本から、私は自然や法則への畏敬の念を感じるのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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