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レストランで食事をしていたら、 お皿の 素敵な模様に目が止まり、 ああ、これ、日記の壁紙にしたらカッコイイだろうなぁ・・・・ と、考えてしまった、 最近何かに蝕まれつつある 蜜緒です。 ちょっと手遅れ。 一見なんでもない 普通の ビジネスホテル。 私は仕事の出張で、 急遽、ここへ泊まらなくてはならなくなった。 今日は 私が水商売を始める前の 汚れを知らない頃の話。 仕事が終わり、簡単な食事を済ませると、 私はあまり使い慣れない その ビジネスホテルの部屋に戻った。 シングルの、小奇麗な、禁煙の部屋。 それは 507号室。 ユニットバスではあるが、 浴槽の広さはそれなりにある。 今夜はゆっくりお風呂に浸かって、 この慣れない出張の疲れを癒すか・・・・。 私は早速バスタブにお湯をはり、 溜まるまでの間、テレビを見ていた。 ドンドンドン テレビを見始めわずか3分、 突然部屋のドアをノックされた。 ルームサービスを呼んだ覚えはない。 もしかすると、会社の誰かが? そう思いながら、 「 はーい。 」 返事をしてドアをゆっくりと開ける。 誰もいない。 廊下に出て左右を見回す。 507号室は 長い廊下の ちょうど真ん中あたりに位置し、 右隣の部屋は506号室 左隣の部屋は508号室となっている。 間違い? 私はそれほど気に止めなかった。 バスタブには十分なお湯。 ブルーのバスソルトを入れ 体を沈める。 一人旅のような気分。 こういうのもたまにはいいなぁ。 そう、 目を閉じて大きな深呼吸をした時、 また その音は聞こえてきた。 ドンドンドン。 多分、 隣の部屋の人が 間違えてこの部屋をノックしているのだ。 うるさいなぁ・・・・・。 私は無視してお風呂の時間を満喫した。 お風呂から上がり、髪を乾かし、 セミダブルの少し大きめなベットに 体を横たえる。 テレビを見ながら 翌日の仕事の書類を確認した。 どのくらい時間が経ったのだろう。 テレビは砂嵐。 どうやら私はそのまま眠ってしまったようだ。 テレビを消し、開いていたカーテンを閉めようと 窓の方へ向った時、 それはまた やってきた。 ドンドンドン。 私は正体をつきとめてやろうと、 小走りで入り口の方へ向った。 ドンドンドン。 ドンドンドン。 続けざまにドアが鳴る。 私は、今だ とばかりにドアを思い切り開けた。 誰もいない。 さては、隣の部屋の人間が、 ドアを叩いてすぐに自分の部屋に戻る という 悪戯 をしているに違いない。 私はそう考えるとすぐにドアを閉め、 しばらくドアに張り付くようにして立っていた。 次、ノックされたら逃げる間もなくドアを開けてやる。 そう思った矢先、 そのドアは叩かれた。 ドンドンドンドンドンドンドンドン。 「 ちょっと、いい加減にしてください ! 」 私がすごい剣幕でドアを開けると やはり そこには 誰も いなかった。 あるのは 長く 暗い 廊下だけ。 私はここで初めて察した。 何かがマズイ。 荷物をまとめるとすぐフロントへ行き、 そのことを話し、部屋を変えてもらった。 翌朝、 ホテルのマネージャーに 話を聞くことができた。 「 当ホテルは最近オーナーが変わりました。 詳しいことは私もよく分からないのですが、 なんでも以前、火事がありまして、 その時に逃げ遅れて お部屋の中でお亡くなりになられた方が 一名 いらっしゃると。 」 「 それは507号室ですか? 」 「 申し訳ございません。 確認をとっておりませんので ハッキリと申し上げられません。 」 なんとも後味の悪い話を聞いてしまった。 やはりあの部屋のノックは 人間ではなかったのであろう。 私は朝食もとらずに チェックアウトを済ませると、 足早にホテルを立ち去った。 そして 火事に遭い 命を落としてしまったその方の ご冥福を祈りながら、 私はホテルのマネージャーの言葉を ふと思い出した。 「 逃げ遅れてお部屋の中でお亡くなりになられた方が一名 」 あのノックは 外側からではなく 部屋の内側から 「 出してくれ 」 「 助けてくれ 」 と、 叩いていたもの だった・・・・・・。 私が体験したとかしないとか・・・・・・・・。 え? オチ? いや、今日はこれで終わりですが、 何か? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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