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西條剛央のブログ:構造構成主義

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西條剛央

西條剛央

2006/01/17
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カテゴリ:雑感
夢現(ゆめうつつ)な日々
今日はまとめて日記風に書いてみたい。

ときは,前に日記をアップした15日に遡る。


15日,久しぶりに徹夜をした。

で,16日の朝,ぼーっとしていたら朝,畏友(S島君)から電話がきた。

「…はい,もしもし」

「あ,寝てた?」

「いや,寝てないよ」

「いや,寝てただろ(笑)」

「寝てない寝てない」

「絶対寝てたよ(笑)」

「起きてたって」

とどうでもよい押し問答から始まる。

僕は徹夜したこともあり「寝ていない」ということは事実であるゆえに断固譲れなかったのだが,きっと,心は寝ていたのだろうと思う。

映画『エニイ・ギブン・サンデー』だったか,「死人のごとく生き続けるか,生きた人として死ぬか」というフレーズがあった気がするが,「寝人のごとく起き続けていた」のかもしれない。そういや,「起きているかのごとく考えながら寝ている」こともあるしな。


電話の用件は,二人とも夜に友人同士の結婚届けの証人になるため,新居に招かれていたので,それに関することだった。

その後もなんとなく仕事を続けて夕方家に帰り,ほんのちょっとだけ寝て出かけた。

友と待ち合わせをしておみやげ買ってから新居のマンションに到着。

大学の頃住んでたところのすぐ近くであった(肉眼でみえるほど)。


客人として招かれたため,様々な料理が出てきて,接待される。

二人とも料理がプロ並みにうまく,食通なので,相当うまいものしか出てこない。ワインや日本酒もかなりの上物だ。これだけ食の豊かな家庭はないだろう。うらやましい。

特に豚の角煮は絶品だった。

というよりあれほどうまい豚の角煮は空前である(絶後でないことを祈る)。

友は「こりゃあうまいな!!これならBSEになってもいい!!」と言った。

気持ちは分かったので「うん,これならなってもしょうがない!」と僕も続けた。

が,幸か不幸か“豚”の角煮ではBSEにはならない。

そう突っ込みをうけても,「え,これ牛じゃないの」と半信半疑の様子の友。

「うまかったから牛だと思ったんじゃないの」と僕がいうと,

「そうかも」と友は答えた。

そうなのか?

さらに,友は角煮の上に乗っているからしをちょっと食したかとおもうと,「これ何?」と聞いてくる。

「いや,どう考えてもカラシでしょ」

「ゆずかとおもった」と友がのたまう。

…あいかわらずおもしろいやつだ。

まさか「からし」と「ゆず」を間違える人間が存在するとは。

色以外何も似ていないよう思うのだけどね。

養老孟司氏によれば,「天才とは脳に欠損のあるひと」らしいから,やはり彼は天才なのかもしれない。

彼をみていると,世界は自分が思っているよりずっと広いのだ,と思わされることがしばしばある。


みんなで,しばらく談笑する。

まことに幸せそうである。

幸せな人をみるとこっちも幸せな気持ちになるから,身近な人が幸せになるのは,ほんといいことだと思う。

友は遠方からきたためそろろろ帰らなきゃということで,結婚届の証人欄にサインをする。

こういうことをするのは,生まれてはじめてである。

え,なぜぼくらが証人に選ばれたかって?

その物語を語るとじゃっかん長くなるのでここでは触れないが,一言でいえば,ぼくらがエンジェルとして一役買ったため,お声をかけていただいたということなのだ。

「これがうまくいったら俺等はエンジェリストを名乗っていいよな」といっていたら,わずか10ヶ月あまりにゴールインして,僕らは驚きとともに突如エンジェリストになったのである。

サインを終えて,「エンジェル計画が完了!」という。

二人は一度も喧嘩したことないという。

余程しっくりくるのであろう。

「まだ,結婚届出さないかもしれないけどね」と嫁が旦那をイジメている。甘えているのである。旦那が器量がでかいということに他ならない。

その後,愉しく話をしてから,最終電車で帰宅する。といっても二駅しか離れていないので歩いても帰れる距離なんだけど。


徹夜だったのですぐに眠りに落ちる

が,夜中の2時には目が覚める。

しょうがないので,前から読もうと思っていた科学哲学の本を一冊読む。

最近,以前より本を読む速度が速くなっている気がするが,それはきっと書かれている内容について多くのことを知っているからだろう。

なかなか勉強になる。こりゃ今後の執筆に使えるぞとおもって,いろいろメモる。



そうこうしているうちに,朝になる。

なぜこんなに頭が冴えているのか。

前日徹夜したせいでヘンな脳内物質が出ているのか。

このまま研究室に行こうかとも思ったのだが,でも,こういうときに無理をすると後で反動(しっぺがえし)がくるのを経験的に知っているので,ちゃんと休んでおいた方がと思ってそのままベッドの上で勉強を続ける。

10時ぐらいになってようやく眠くなったので寝る。


夢をみた。

高校ぐらいだろうか。

体育館にいる。

みんなで並んで何か出し物をしている。

肩の上にどんどん生徒達が乗っていき,まっすぐ人柱ができている。

なんとなく勢いで始まったのだが,人柱はどんどん高くなる。10人以上垂直に連なっており,倒れないのが不思議である。

2本人柱ができる。

かなりの高さになっており,倒れたら危険である。

と思ったら,1本の人柱がドーンと横に倒れる。

一番上の人は,相当な高さから床に打ち付けられたが,死んではいないようだ。

その(心理的)衝撃が波及したのかもう1本の人柱もドーンと倒れる。

さっきより高い人柱だったので,すごい衝撃だが,なんとか大丈夫のようだ。

おお,怖。一緒にやらなくて良かったよ。

その後,あれはみんなやりはじめたものだから,勢い断りにくくなってみんなやっちゃってんだろうなと思う。

集団心理が働くと,頭ではどう考えても危険だとわかっていても,それを止められないということが起こるのである。

というようなことをグダグダと考えているうちに目が覚める。


17日,すでに夕方になっている。

「こりゃ,無理し過ぎたら倒れるから気をつけろってことかな」と夢を解釈をして勝手に納得する。

そう考えると,やはり朝に研究室にいかずにもう一度眠たくなるまでベッドの上で本を読み続けたのは正解である。

たぶん,あそこで出かけていたら体調を崩しただろう。

そんなの気づいて当たり前だという声が聞こえてきた。

そう,当たり前なのである。

その当たり前のことができないときに風邪を引いたりするのである。

そもそも風邪を引くときというのは,風邪を引いた後になって考えてみると,「そういえば,あのときからだるかったのだけど,気のせいかなと思って,ふつうに仕事にいっちゃったんだよなー」ってことがほとんどのはずだ。

身体は信号を発しているのだけども,理屈でその直感をねじ曲げたりしたときに,体調を崩すのである。

そして【頑張る】を今年の標語に掲げて邁進しているときに,適切に「休む」方を選択したのだから,我ながら英断といってよい。

自分を褒めてつかわした。


ちなみに,後日談になるが,その後も,似たようなことを何度か繰り返したら,結局,体調を崩して寝てるはめになった。

体調はすぐに回復したけども,残念ながらバカは寝たぐらいでは直らないのである。





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Last updated  2006/01/28 09:09:08 AM
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