カテゴリ:雑感
これだけ継続的に深化し続けているのは、ちょっと経験ないかも、というぐらいにいろんなことが分かっていく。 先日のブレイクスルーは大きかった。これまでの経験からも、一度ブレイクスルーが起こると、それを契機に小規模の進化が加速する。文字通り日々深化するのはわかっていたが、その前も日々深化していて、そろそろ終わるだろうというところで、再度きたものだから、今回のブレイクスルー期間は連続したものとしては、僕の中で例がないほどに長い。 甲野先生は、「自分の技は日々深まっているから、これは現段階で以前よりはよりよくなっているけど、とてもじゃないけどこれが正解だということは言えない」といつもおっしゃっているが、この感覚はよくわかる気がする。 僕も、「以前は納得させられなかったような人にも納得してもらえるような理路がわかった」とか、「通らなかった部分に理屈が通った」とか、「以前はできなかったこんなことができるようになった」とか、「より深く広く基礎づける理路が構築できた」という感覚は常にある。 そういうことを日々発明していてそれはもう愉しくて仕方がないのだけど、そうであるがゆえに、「これは次の日には更新されるんだろうな」ということも、どこかで分かってもいる。 「絶対的なものはない」という当たり前の確信を深いところで腑に落ちるためには、「これこそは絶対的なものだ」と一度は確信した上で、それが覆されるということが何度も何度も起こらないと、本当の意味では分からないのかもしれない。 あるとき、池田先生は次のようにおっしゃった。 「その理屈は絶対おかしいと思っても、もしかしたら自分の理屈も間違っているかも知れないからね」と。 池田先生は論敵をぶった斬るときはぶった斬るが、それは相手が社会的強者であり、かつ公の場(著書)上で限られており、基本的には、分かっていないことにも「しょうがない」と思う優しいひとだと僕は思う。そして、その「優しさ」はこの深い洞察からきているんだなと、そのとき思った。 僕は、きっとそこまで深く悟れていないのだ。 今でもそうだけど、以前より自己否定――といっても全然間違っていたということはなくて、深化を繰り返してきたということなのだけど(だから中途半端のかもしれないが)――を繰り返してきた分だけ、そうはいっても自分は間違っているかもしれないと思える分だけ、少しは間違いに対する寛容度は増しているのかもしれないが、もっとこうしたことを繰り返していく必要があるのだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/08/31 11:48:45 PM
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