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橋本治『勉強ができなくても恥ずかしくない』1~3巻
この本を読んで、そういえば小中学校の頃、自分も同じようなこと考えながら生きていたなあと思った(特に二巻ぐらいから。ちなみに僕はひょんなことから2巻だけ先に読んだ)。 子どもは言語化することなく、小さな出来事に、大きな意味を見出しながら生きている、ということを思い出させてくれる小説。 たぶん、橋本さんが自身の体験に重ねて書いたのだと思う。 それにしても相当昔のことを、これほど鮮明に覚えていて、しかもすっかり忘却している人に「そういえばそんなことがあったなあ」と共感をもって読ませるのだから、すごい。 発達心理学の本として、内的視点から描いた個人の心の成長過程としてみてもおもしろいかもしれません。教育とは何か、勉強とは何か、発達とは何かを考えさせられます。 中学生でも読めるように書かれており、薄いので、一日あれば3巻読めます。1巻のケンタ君はけっこうたいへんですが、1→2→3巻に進むにつれてどんどん「発達」していって愉しいです。 小説を読む時間はなかなかない人にも、気軽読めるのでお勧めです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/11/06 05:38:17 PM
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