カテゴリ:構造構成主義
『信念対立の克服をどう考えるか――構造構成主義研究2」の編集後記を以下にコピーしておきます。
信念対立の克服をどう考えるか ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 編集後記 2007年3月11日に,「わかりあうための思想をわかちあうためのシンポジウム:第1回構造構成主義シンポジウム」が開催された。このシンポジウムの内容を踏まえて,本誌第2号は「信念対立の克服をどう考えるか」という題名にした。それに関連し本誌特集の第1部は,シンポジウムにあわせて公刊された図書新聞における特集記事と,養老孟司氏の特別講演,竹田青嗣・池田清彦・西條剛央の三氏による鼎談,そしてシンポジウムの一般参加者による参加体験記からなる。 第2部には,8本の論文が掲載されている。冒頭の「刊行にあたって」に明記してあるように,今回「論文の査読結果を投稿から1ヶ月以内にお返しする」という公約は守ることができたが,修正期間が限られていたこともあり2号に修正が間に合わなかったものも少なくなかった。査読は各論考の目的を踏まえた上で,できる限り建設的なコメントを心がけたが,場合によっては100カ所を超えるコメントを付けさせていただくこともあり,厳しいものだったかもしれない。しかし,コメントを踏まえて編集委員の期待を上回る改稿をしていただけたおかげで,珠玉の論文を掲載することができたと考えている。投稿者の皆様に心より感謝申し上げたい。 第3部には,本誌の方向性に沿った書籍を中心に紹介させていただいた。各著書の「はじめに(まえがき)」にあたる箇所にはその著書のモチーフやエッセンスが詰まっていると考えたため,転載の許可を得て一部修正した上で掲載させていただくことにした。今後も,本誌の方針に沿うものは掲載を検討させていただきたいと考えているので,自薦他薦を問わずご連絡いただければと思う。 また特集にシンポジウムの参加体験記を掲載したように,3号以降も構造構成主義に関連するシンポジウムや講演などに参加した人の感想などを掲載させていただくことがある。こちらも自薦他薦ともに歓迎したい(今回は特集に含めたが今後は第3部に掲載させていただきたいと考えている)。ただし,これは一般読者が読んで有益な読み物になっているかどうか検討させていただくため,論文と同様,必ずしも掲載を約束できるものではないことはご了承いただきたい。 以下に,論文を査読させていただいて気がついた点をいくつかまとめておくので,投稿を考えている方は参考としていただければと思う。まず本誌は専門分野の垣根を越えた学際的な論文を歓迎しているが,それだけに専門外の人でも当該領域の動向や論文の意義を把握できるよう十分配慮して書く必要がある。本誌に掲載されている論文をみていただければわかるように,質の高い論文は,先行研究群にしっかり位置づけられ,論文の意義と限界が明示されている。したがって,「研究論文」としては関連する先行研究を渉猟し,精査してあるかどうかというのは採否の大きなポイントといえると思う。 特に構造構成主義に関連する論文は多数公刊されているので,関連する論考は書籍,論文の区別なく踏まえていただきたい。その際に,原典についてはできるだけ正確な引用(理解)を心がけることも当然のことながら重要となる。また,形式に不備のある論文が多かったので,投稿規定を参照の上,論文の形式を慎重にチェックしていただけるとありがたい。 3号は締め切りを2008年6月末としたが,投稿を考えている方は早めに投稿していただければと思う。なお,3号は「医療」をテーマに特集を組む予定である。多数の投稿をお待ちしている。 西條剛央・京極 真・池田清彦 信念対立の克服をどう考えるか お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/05/12 03:42:59 PM
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