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西條剛央のブログ:構造構成主義

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西條剛央

西條剛央

2008/07/07
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カテゴリ:スポーツ
昨年、まったく同じ題名の日記を書いた。

フェデラーVSナダル、やはり凄まじい試合になった。

前評判はナダル有利かといわれていたが、大会に入ってフェデラーも調子をあげてきた。が、それでもナダルの方が総合力は上かと思っていた。

で、決勝。

4-6 ナダル
4-6 ナダル
6-7フェデラー
6-7フェデラー

2-2で雨で中断。

4セット目は、2回のチャンピオンシップポイント(あと1ポイントとればナダルが勝つというポイント)をナダルがとったが集中力を保ちきれなかった。

素晴らしい試合なのだが、いつも思うのは、解説者の解説はなぜにこうも結果に対する説明でしかないのかなということ。

結果を説明することは、誰だってできる。いわばそれは後づけだし、たぶん当人は「そんな意識はまったくない」というであろう説明をする。

外的視点から説明していて、当人の内側からみて、どういう世界、どういう心的状況であるのか、どういう意識でプレーしているのか、という点でいうと「なるほど確かにそうかもしれない」と思えるような解説はまずない。

日本人の解説者で、このレベルに至った人はいないのだから、的外れになる他ないのかもしれない。外人でトップでプレーしたことがある選手、あるいはそうした選手を育てたコーチの方が適任かもしれないが、そういう人を解説者に採用して、同時通訳をして欲しいと思う(まあ、そういう発想はないだろうから無理だろうけど)。


第四セット、5-2、ナダル優勢の場面で、ナダルサービス2回連続というチャンスで、ナダル痛恨のダブルフォルトした。

この「痛恨のダブルフォルト」というのは、結果の解釈にすぎない。

ダブルフォルトは、ナダルが平常心を保ちきれなかった結果に過ぎない。

たぶんサーブが入ったとしても、十中八九ナダルはポイントを取られたろう。なぜなら、そういう精神状態でプレーしているのだから。

チャンピオンシップポイントでも、解説者は「ナダルは攻めて前に出たがフェデラーが通常打てないようなコースに打ち切ってポイントをとった」と言っていたが、それは全然違うと思った。

ナダルはそれまでの攻めの気持ちを持っていたら、たぶんストレートにポイントを取りにいったと思うが、安全なコースに打ちにいったように僕にはみえた。そしてそれを集中力が極限まで高まっているフェデラーがきっちり打った。

フェデラーの凄いところは、集中力が高まり精度が上がる(これは解説者も言っていた)点だが、彼が5連覇しているのは「肝心なところでパフォーマンスが決してマイナスにならない」という点にあると思う。

ナダルは、4セット目「勝ちが見えてきた」ときに、明らかにパフォーマンスがマイナスになった。フェデラーはナダルの弱さを感じ取ったはずだ。

その後もフェデラーは、ミスすることもあるが、それは勝負にいってのミスだ。そういう戦い方をしていて、一度でも功を奏すれば勝てるということを体現するような試合運び。

さて、雨があがってゲーム再開。

40-40からフェデラーややピンチどうなるか、と思ったらフェデラー2連続ノータッチエース。恐るべきセルフコントロール力。

で、今解説者が、「不屈の魂で挽回」みたいなことをいっていたけど、そんな曖昧なもので勝てたら苦労はないよ。

心的構造の強さからいえばまだフェデラーに分があるが、技術的にはナダルの方が上だろう。さて、どうなるか・・。


ーーーーーーーーーーーーー

コメント

2008年07月07日 04:48
ウィンブルドン、男子決勝最長時間更新。

最終ゲームはタイブレークがない。

どちらも一歩も譲らない。

が、ナダル、ビックチャンス。

と思ったらフェデラーノータッチエース。これがフェデラーの強さ(あ、解説とかぶった)。



2008年07月07日 04:50
フェデラーには、エマージェンシースキルというべきものがある。

まさにピンチになればなるほど、集中力が研ぎすまされ、パフォーマンスがあがる。

テニスのトッププレーヤーのメンタル技術は、おそらく他の競技と比較しても追随を許さないものがあると思う(そのゲームの特性ゆえに)



2008年07月07日 04:53
テレビカメラは、もう少し3D(内的視点)から写してくれた方が参考になる。



2008年07月07日 04:55
4時間半以上戦っている。

この体力、集中力、異常。

0ー30でナダル。

というところで、フェデラーまたノータッチエース。また次もとる。

この能力は強い。



2008年07月07日 04:56
このフェデラーの「エマージェンシースキル」は、いわば「決して負けないスキル」だ。

これを破るには、ナダルの卓越した粘りと技術しかない。



2008年07月07日 04:58
ポイントやセット数だけでいえば、ナダルの方が確実にとっている。

が、テニスの強さは局面の強さによるところが多いからなぁ。



2008年07月07日 05:00
ゲスト解説者は、相変わらず、結果に対する説明ばかりしているな。野球の野村さんみたいに、先を予測するような、構造を把握するような解説をしてほしい(プロなら)。

59ゲーム目開始。



2008年07月07日 05:03
タイブレークがないのは、ナダルに有利な条件だ。

タイブレークのような局面の連続だと、フェデラーのエマージェンシースキルは最大の効果を発揮するからだ。



2008年07月07日 05:04
ぐむー、凄まじい試合だ・・・(単なる感想になっている)



2008年07月07日 05:05
ナダルが乗ってきている。



2008年07月07日 05:05
30-0 


2008年07月07日 05:06
きた
40-15



2008年07月07日 05:07
ナダルチャンス!

が、ここでフェデラーのノータッチエース。


2008年07月07日 05:07
結局デュース



2008年07月07日 05:08
アドバンテージナダル



2008年07月07日 05:08
で、またフェデラーのエース



2008年07月07日 05:09
アドバンテージナダル

ここは攻めるしかない



2008年07月07日 05:09
ナダル、ついにブレイク!



2008年07月07日 05:10
次のゲーム、ナダルが集中力を維持し続ければ勝つ。
何も考えず、集中するだけ。



2008年07月07日 05:11
ナダル、最初のポイント落とす



2008年07月07日 05:11
15-15



2008年07月07日 05:12
15-30 ナダルリード!



2008年07月07日 05:12
歴史が変わるか



2008年07月07日 05:13
30-30 フェデラー追いついた



2008年07月07日 05:14
ナダル、チャンピオンシップポイント!



2008年07月07日 05:15
フェデラー、ここでエマージェンシースキル 凄まじいリターン!



2008年07月07日 05:15
ナダル、エース!


2008年07月07日 05:15
次で決めろ!



2008年07月07日 05:16
ナダル、勝利!!!!!!!!!!


2008年07月07日 05:20
まさに死闘。

フェデラーは王者の名に相応しい,乗り越えられるべき壁として、これ以上ない「強さ」を顕示した。

不屈の集中力。

ついにナダルはそれを破った。

いずれくるときとは思っていたけども。

最後はリズムがつきすぎて、ナダルが心的に揺さぶられるすきがなかった。

おめでとう!



2008年07月07日 05:31
ナダルは、毎年進化してきた。

2年前、フェデラーは「ナダルが決勝にくるとは思わなかった」と話、ナダルはむかついた顔をしていた。

昨年、フェデラーは「幸運にもナダルに勝てた」というようなことを言った。

ついに今年はナダルが勝ちフェデラーは「最高の舞台で最悪の相手と当たってしまった」と言った。

ナダル、未だ22歳。

個人的には、ナダルからフェデラー以外でセットを取ったグルビスにも期待したいけど(彼のフォアはナダル以上だった)、3年前のナダルと比べると見劣りするからまだ無理かなあ。



2008年07月07日 05:36
ゲーム数だけみると、フェデラー29―ナダル33。

技術的にはナダルの方が上になったのは明らかだ。フェデラーはこれ以上技術的に改善する余地を見つけないと、今後ナダルに勝つことは難しいだろう。

ナダルはこれで目標を失わないことが大事だが、彼は飽くなき勝利への欲求をもっているからまず大丈夫だろうけど。

以上、独り言解説終わり。





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Last updated  2008/08/29 10:21:20 PM
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