カテゴリ:質的研究
質的研究集中ワークショップの前半が無事終わった。
受講生は,著名な大学の教授から学生,社会人といったように多様な顔ぶれだったが,質的研究を学ぶ強いモチベーションをもっているという点では共通していた。 やる気と同時に協調性ももっている方ばかりだったので,これなら基本的に問題なく進めそうだと安心した。 こうしたグループワーク中心のワークショップは講師だけの力でうまくいくというものではない。 特に今回はこうした形でやるのは初めてだったので,やはり大学院の集中講義とは異なり,やってみないとわからないことが多かった。たとえば,教室に延長コードがないため買ってきたり,プリンタを研究室から搬入したり,印刷用紙を買ってきたりする必要が出てきたが,後輩でもあるアリ太郎君をはじめとして受講生が積極的に手伝ってくれたおかげで助かった。また「これについてはどうしましょう?」とか「こうしたらよいのではないでしょうか?」とか妙案を出してくれる人もいた。 僕は「何か不明な点や気がついたことありませんか?」とか随時聴きながらのだが,こうしたある意味では受講生に“頼る”姿勢があることは,受講生の主体性を喚起するので存外いいのかもしれない,と後で思った。 もし,僕がすべてを把握しているかのように何のよどみもなく事を進める講師だったならば,受講生は「自分が考えなくても大丈夫だ」と安心しきってしまい,主体的に考えるという姿勢は出てこないかもしれない。 ワークショップ中は気を張っているから大丈夫だったが,終わったら疲れがどっと出た。 考えてみれば,それぞれの班の研究関心を出発点にして,「おもしろい研究」になるための問い方を示唆しつつ,それを浮かび上がらせるような質問項目を設定するといったように,5つの質的研究を同時並行的に進めながら,かつ授業を進めていくうちに見えてくる進行上クリアすべき課題にもなんとか対処し,休み時間には個別の質問に答えたりしているわけだから仕方ないのかもしれない。 時間もただでさえ遅い時間まであるのにオーバー気味になるので,来週はそうならないよう気をつけよう。 でも大変は大変だけど,参加者の皆さんが愉しそうに研究を進めている姿をみれるのは幸せなことだし,質的研究を学びたいという人のお役に立てるのは嬉しいことだ。だから自然にがんばれるのだろうと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/09/03 05:03:34 PM
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