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西條剛央のブログ:構造構成主義

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西條剛央

西條剛央

2012/12/17
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カテゴリ:政治・経済
今回の選挙をどうとらえたらよいのか、僕なりに考察したことを書いてみます(ちなみに僕は特定の政党を支持する云々ということはないです)。



投票率が低かったことは、どこが政権を担っても変わらないのではないか、という失望の現れだろう。その感じはよくわかる。

選挙にいくことに意味がないと思っているからいかないのであって、意味があると思ったらいくだろう。

こんなことをいうと怒られそうだけど、選挙にいくことは権利であり、義務じゃないから(法的には)、いかない自由も認めなきゃいけない。

投票にいきましょう,というのと、投票にいかないひとをせめるのはまったくちがうことなんだ。

それは被災地にいきましょう,というのと、被災地にいかないひとをせめるのはまったくちがうことと同じだ。



ヘーゲルが示した近代哲学の原理「自由の相互承認」。これは他人の自由意志を妨げない限り,自由に生きてよいということをお互いに認め合いましょう、というもの。

この考えが広く共有されることによって、考え方が違うからといって殺し合うことがなくなった分,世界は平和になった。

この原理からすれば、選挙にいかない人よりも,選挙にいかない自由を妨げる人の方が、この原理に反しているということになる。

これはとても当たり前の原理だが、日本でさえ、ネットをみれば、他人の自由意志を妨げずに自由に生きている人を攻撃している人がたくさんいる。「自由の相互承認」という考え方を本当の意味で身につけている人が増える分だけ、世界は平和になる。



自民党は多くの議席を獲得したけど,自民党が評価された訳じゃない,と各所でいわれている。

「民主党が酷すぎた。自分たちが評価されたわけではない。」という台詞にあらわれているように自民党の人もわかっている。

一つ大きな進歩かもとおもうのは,政権をとることは手段でしかない,と断言していた議員がいたこと。政治を通して国民を幸せにすることが政治家の目的であるべきだ。

前回の民主党は政権を取ることを目的にしていた。だから予想してたとおりぶっこけた(『持続可能な社会をどう構想するか 構造構成主義研究 4』の鼎談で明言しています。今読むとエネルギー問題とか予見的でおもしろいです→ )

そして今回,揺れ戻しによって、民主党は大敗。国民の審判が下った。

明日は我が身。自民党も結果を出さなければ,次は第三極が大勝することになる,というのは自民党もわかっている。

そのこと自体が大きいとおもう。



自民→民主→自民とわかりやすい形で一連の「揺り戻し」が起きたことで、結果を出せない政権や政治家は大臣だろうが何だろうが数年後には議員を追われる,ということが明らかになったのは大きい。

ミクロにみると選挙は意味がない。この閉塞した組織状況の中で、どこかの政党、どこかの政治家が事態を一気に打開できるとはとても思えない。

しかし、マクロにみれば選挙には意味がある、とはじめて実感できた気がする。

選挙の機能とは,最善を選ぶことにあるのではく、最悪にだめだしをして、政治家達に、政局ではなく、世の中をよくするための政治の中身に本気で取り組ませることにある。

こうして少しずつ僕らや政治家のリテラシーがあがっていくことで、民主主義は本来の機能を発揮していくのかもしれない。





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Last updated  2012/12/18 02:56:11 PM
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