カテゴリ:構造構成主義
おかげさまで、Prix ArsElectronicaという世界で最も歴史あるデジタルメディアのコンペティションにおいて「ふんばろう東日本支援プロジェクト」が最優秀賞にあたるゴールデン・ニカを受賞しました。
http://www.aec.at/prix/en/gewinner/ http://www.aec.at/prix/en/gewinner/#digitalcommunities Prix ArsElectronicaとは、オーストリアにある文化機関「アルスエレクトロニカ」が主催する国際コンペティションで、「アート・テクノロジー・社会」をテーマに、社会を動かすイノベーティブなアイデアや取り組みを世界各地から選出し奨励することを目的としたものです。その最高賞であるゴールデン・ニカ賞は「コンピューター界のオスカー」とも呼ばれているそうです。 日本でのゴールデン・ニカ賞(最優秀賞)の受賞者には、坂本龍一さんが1996年にinteractive musicの部門で受賞するなど何人かの受賞者がおりますが、コミュニティ部門でのゴールデン・ニカは国内初受賞とのことです(他の部門をあわせても日本での最優秀賞受賞は7年ぶりとのこと)。 このコミュニティ部門では、過去、Webの創設にあたるWWW(World Wide Web)や Wikipediaがゴールデン・ニカを受賞、WikiLeaks が準グランプリを受賞するなど、実際に、その後世界を変えてきた枠組みに対して与えられてきたものです。今、それを受賞したことの意味をあらためて考えています。 「ふんばろう東日本支援プロジェクト」は明確な境界をもたない市民意思機能です。 この受賞は、これまで無償のボランティアとして昼夜を問わず運営を支えてくれた3000人にのぼるスタッフや、自ら被災したにもかかわらず立ち上がった現地のボランティア、定期的にご寄付いただいている1000名以上のサポータークラブの皆様、協力してくださった70社以上の企業や団体の皆様の御尽力はもちろんのこと、サイトやAmazon、ECサイトを通して物資や家電を送ってくださった何万人という皆様、TwitterやFacebookで情報を広めてくださった何十万人という皆様、温かく見守ってくださった皆様、陰ながら協力してくださった皆様、また真摯に改善点を指摘してくださった皆様も含め、協力してくださったすべての方々のおかげに他なりません。 あの日から3年以上が経過し、多くの困難を乗り越えてきた今、みなさま全員とこうした栄誉と喜びをわかちあえることをとても嬉しく思っています。 そして、だからこそ、原点に戻ることの大切さも感じています。 先日、74名の子ども達の命が失われた大川小学校のご遺族でもあり、スマートサバイバープロジェクトという新たなプロジェクトで一緒に活動している佐藤敏郎さんが、韓国の沈没事故のご遺族に向けて手紙を書かれました。(http://japan.hani.co.kr/arti/politics/17501.html)以下はその一節です。 「あの子たちの犠牲が無駄になるかどうか、それが問われているのは生きている私たちです。小さな命たちを未来のために意味のあるものにしたい、それが、三年かかってようやく見つけた私にとってのかすかな光です。」 震災をただの悲惨な出来事で終わらせてしまうのか、そこに新たな意味を見出せるのかは、やはり僕らのこれからの行動にかかっているのだと思います。 あらためて関連死も含め亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りするとともに、震災の教訓を活かした防災教育などの活動も視野に入れながら「目指すべき未来」に向かって一歩ずつ進んでいければと思っております。 今後ともどうぞよろしくお願いします。 2014.6.3. ふんばろう東日本支援プロジェクト代表・早稲田大学大学院客員准教授 西條剛央 追記:できるだけ多くの活動にかかわってくださった方にお知らせしたいので、可能な範囲でのシェア拡散にご協力いただけるとありがたいです。m(__)m ※以下はアルスエレクトロニカにて発表されたプレスリリース用の文章(http://www.aec.at/prix/en/gewinner/#digitalcommunities)を和訳したものです。日本語で読みたい方はこちらをどうぞ。 http://plaza.rakuten.co.jp/saijotakeo0725/diary/201406030001/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/06/03 10:10:22 PM
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