「コーヒーの焙煎を考える(10)」
「コーヒーの焙煎を考える(9)」をアップしたら、アクセスが急増してました。こんなテーマでどうしたんでしょう?…と、いうことで、「コーヒーの焙煎を考える(10)」に行ってみます。今朝の焙煎は、もう初夏の進行で、焙いている途中でTシャツ一枚になり、終わってからも店に熱がこもっていました。外は気持ちよい風なんですけどね。そろそろ、着替えが必要になりますね。そんなこんなで、「水分抜き」ですね。「水分抜き」について書いているといくらでも続いていきそうです。昔から最近まで焙煎について書かれているものを読むと、10℃毎に進行時間を計りながら、焙煎スピードをコントロールしていくといった考え方が多いように感じています。それをグラフにしたり、最近ではパソコンで記録とってコントロールしたりもできるようになったようですね。基本的にはそのとおりなんですが…その方法だと現実的には上手くいかないので、みなさん苦労していると思います。その為に、昔から炭火焙煎したり、遠赤外線使ったり、欧米の焙煎機使ったり、色々と試行錯誤しているんだと思います。でも、そうしたからといって、決め手にはなかなかならないことが多いんじゃないでしょうか。ポイントは、ロースティング行程に入る前に水分抜きを終えなければいけないということだと思ってます。なので、僕の場合、サンプルローストでは弱火からスタートして、徐々に火力上げながら、9分前後で水分抜きが終わるペースを経験的に掴んでいます。そして、水分が抜ける直前の香り、抜けた瞬間の香り、ローストの香りが出始めた瞬間の香りと分かるようになると…水分抜け終了のタイミングで火力を上げてロースティング行程に進みます。でも、経験で焙きますので、だいたいはきちっと焙けますが…再現性が弱いですね。焙煎機でもこれと同じアプローチをしていると、迷路にはまりやすいと思います。水分抜けるのを舞っていたら、抜ける前にロースティング行程はじまる温度になってしまったり、だらだらゆっくり進んだらロースティング行程に上手く進めなかったりしてしまうケースを見てきました。上手に焙煎する人でも、不安定になってしまうこともあるようです。ちょっと疲れたので、今日まここまで。微妙な、わずかな水分抜けの甘さは、香りの発達が弱かったり、爽やかさや明るさが出なかったり、甘さと柔らかな心地よいマウスフィールが出なかったり…けっこう不味くは無いのに、いまいち豆のポテンシャルが出きらなかったりします。ほんと、微妙な感覚を掴むまでは、ひたすら並べて比較カッピングしました。表面焼けもそうだし、水分抜けも普通OKでるくらいの微妙な感覚が明確になると、焙煎がとってもシンプルになり、迷わなくなりましたね。