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カテゴリ:断片(自作小説・その他)
冷凍みかんを最後に食べたのはいつだっただろうか。
コンビニエンスストアの小さなビニール袋の中、冷たく不恰好なオレンジ色の球体は、これ異常ないほどの存在感をかもし出していて。私は一緒くたに袋につめられてしまった「あさり炊き込みご飯」の表面温度を気にしながら、遥かな昔―――と表現しなければならないことがどうにも悲しい、小学生時代の給食時間について思い出していた。 コッペパン、アルミのお皿、紙パックの牛乳、アジフライ、やきそば、みつ豆、バニラアイス、さんまの蒲焼、ロールパン、ぶどうパン、オレンジジュース、納豆、キャベツの千切り、塩もみ野菜、チリコンカーン、先割れスプーン、冷凍みかん。 ぐるぐる巡る、あの頃の思い出。今みたいに仕事のことばっかり考えたり、どうでもよかった筈の人のことばっかり考える自分に戸惑ったり、あまつさえその人のペースに一方的に巻き込まれて頭を抱えたり、そんでもって総務部の人たちに頭を下げたりすることなんかなくて、将来自分がそんな風な混乱と驚愕に満ちた人生を送ることになるなんて想像することすらなかった、小さかった頃。 食べ物のこと、友達のこと、先生のこと、授業のこと、教室のこと、色んなこと。思い出したらキリがなくて、小さいくせにキラキラ光ってるそれは大事に大事に作られた色とりどりの甘いドロップ。苦さとかすっぱさとかエグみとか、胸の奥で熟成されて少しずつ少しずつ甘くなっていったまんまるいお菓子。 ならば、今の不可解な気持ちも、いつかは綺麗な思い出になるの? 何色も何色も混ざり合った極彩色。私の色とか、あなたの色とか、今までの出来事とか、これからへの展望とか、ぐしゃぐしゃに混在している、その輪郭すら見えない感情。それでも確かにこの胸にあるのだけど。 …フリーページでも扱っているとあるアニメの夢小説…だと思います。勿論お相手&ヒロインは同一のキャラなんだけど、なんか私自身があのヒロインの書き方を忘れているような。 しかし、これって夢小説的には糖度はどうなんだろ? 私自身は、上の奴を書き上げただけであまりの甘さに自分で恥ずかしくなってきて一度区切っちゃったんだけど…うう、あんまりよそ様の夢小説を読まないからなあ。(だって、私的萌えキャラの奴は一つも見たことないし) まぁ書いてみてまず分かったけど、私は一人称の文章だと視点人物の内面にばかり文章を費やしちゃうんだな…で、情景がわかりにくくなってる。 さしあたっての目標は…うん、あんまり長引かせないで完結させることだな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.07.23 19:17:03
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