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カテゴリ:感想(本・漫画)
一言で言うなら、吸血鬼物と言うジャンルで大真面目にスーパーロボット大戦をやっている長編…みたいな感じで。 ―――その場合、オリジナル主人公であるボウルガード&ジュヌヴィエーヴの二人はさしずめバンプレストオリジナルキャラにあたるわけで、キャデザはやっぱ河野さち子になるのかなぁ。 ヤベェ、ちょっと見てみたいぞ河野絵のボウルガード。物凄い格好してそうだけど。
19世紀、ヴァンヘルシング教授が敗れ、ドラキュラに征服された英国が舞台のお話なんですが、物語の大筋には英国を代表する…といっては語弊がありすぎるとはいえ、世の中の大半の人が名前だけは知っているだろう、あの未解決連続殺人事件が関わっているわけで。 血生臭い、暴力と性に彩られた世界で語られる幾つもの殺人とその顛末。そして、何故かその根底に流れている、暗く不毛な―――まぁ、このあたりの本筋に関してはじっさいに読んでいただくのが一番だと思います。 そして、キャラ萌え視点に立つのならば、やはり欠かせないのが前述の主人公コンビ、チャールズ・ボウルガードと、ジュヌヴィエーヴ・デュドネの両者でしょう。 ボウルガードは英国政府の秘密機関「ディオゲネス・クラブ」属する腕利き(?)の諜報員で、物語開始時点で先妻を病気で失い、その従姉妹のペネロぺ嬢と婚約しているのですが、事件に関わっていく中でジュヌヴィエーヴと心を通わせ、結ばれます。 この辺は、冷静に考えてみると、元々ペネロペ嬢との婚約の経緯が割りと不穏当であることがそれなりに描写されていることも鑑みて、なんというか―――はっきり言って、格好つけてる割に情けない、関わってる女性をあんまり幸福に出来ないという、悲哀に満ちた人物像が浮かび上がってくる辺りが面白いです。 (まぁ、私はペネロペ嬢の描写にあんまり好感を持てなかったんで、その辺は大分ボウルガードに好意的な見方をしてるのかもしれませんが。…というより、後半でボウルガードの恋愛相手がジュヌヴィエーヴに移り変わることが最初から予定されてたなら、ペネロペ嬢のあまり好ましからぬ印象を与える人物描写は計算ずくのものだったのかも。いや、単なる感覚のズレという可能性も高いけどね) 対するジュヌヴィエーヴは、見た目は可憐な少女の姿をした吸血鬼の長命者の一人で、なんでも作者のお気に入りキャラクターらしいですが、それも納得できる扱いのよさでした。―――今風に言うなら、間違いなく「萌えキャラ」扱いされそうな気が。美少女吸血鬼、なんてソッチ系では定番の設定だし。 後、脇役ながら妙に気になるのが、人間の刑事マッケンジーと吸血鬼の近衛将校コスタキの関係―――どーも気になるんだよなぁ、こいつらの関係。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.09.10 20:20:01
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