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テーマ:ショートショート。(573)
カテゴリ:断片(自作小説・その他)
むかしむかしある所に、神様と反逆者がいました。
傲慢な神様と、それを憂いて反逆者に堕したたくさんの天使たち。 美しい姿の上位天使。 人形のような中位天使。 醜い姿の下級天使。 反逆の軍勢は天を埋め尽くし、そして神様は悪魔王へと仕立て上げられ、地の底に落とされました。 神様―――《元》神様に従った僅かな天使たちは、反逆者たちによって《悪魔》に名を変えられ、白き翼を黒く染め上げられ、封じられてしまい。 残されたのは、神様の庭から一番離れた場所にいた、一人ぼっちの天使だけでした。 一人ぼっちの天使は、いままでのそれとは違う真っ黒い翼を見ては嘆き、勝利者達の手によって歪められた創世神話を耳にするたびに冷えた憎悪を滾らせました。 でも天使は知っていました。 反逆者たちは、神を堕とす事に成功しても、その力の奪取には失敗していること。神様の手にあった《奇蹟》は、反逆者たちの手で扱えなかったことを。 だから、天使は時を待ちました。 いつか。 いつか、きっと。 いつかきっと、あの《奇蹟》の力を手中に収め、神の神たるその全てを使いこなせる存在が、混沌の地上に生まれてくるはずだから。 そうすれば―――あの忌まわしき簒奪者たちから、この世界を取り戻せるはずだから。 ★★★★★★★★★★ ―――見る人が見れば一発でわかると思うけど、まぁ「黒と黒と黒の祭壇 ~蟲毒~」の真の前日談(微妙に細部は変えてあるけど)ということで。 ついでになんで今こんなのを書いているのかというと、先日からこれを元にした某エヴァンゲリオンものの短編を考えてたんだけど、どう考えても短編に収まらないボリュームになりそうだったんでボツに。 でもそれだと悲しいし、他の機会に再利用できるかもしれないんでここに掲載。 構想としては黒×3から、歪められた創世記・神の力の具象化・生命の樹の逆走・神は降り、人は上る…あたりのピースを使用して少年を神話にしてみようかと思ってたんですが、私以外はまったく楽しくない、妄想ワールド炸裂な作品に仕上がりそうな予感。 ―――もうちょっと頑張らないと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.09.10 18:17:31
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