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テーマ:ミステリはお好き?(1498)
カテゴリ:ミステリ
以前にも言いましたが、本日、新カテゴリ「ミステリ」を追加しましたので、その記念として個人的に好きな作家さんについていろいろと。っていうかカテゴリ数の増加は本当にありがたいよなぁ…念願の「スーパーロボット大戦」も増やせたし。
と、いうわけで「殊能将之」氏(以下、敬称略)の作品とかその辺りについて。 私が持っているこの人の作品に対するイメージは、眼鏡とかが似合いそうな、冷静沈着でちょっと皮肉屋な頭脳派少年。常に冷静に、淡々と歴然たる事実を積み上げていくそれ自体には瑕疵も無く、どこまでも一定の調子を保ったままあらかじめ用意されていた結論を導き出す、ややもすれば機械的な印象を受けかねないようなそんな感じ。実際、この人の作品ってのはすごく読みやすいしね。 でも、勿論それにとどまらないのが殊能将之作品の魅力であり、皮肉屋の部分でもあるわけなのです。 計算されつくした理屈に基づいて出される、とんでもない結論。一見すると極論に過ぎるような「真相」が、しかしそれまで並べられてきた事実とそこから生まれる「推理」によって矛盾無く成り立つ、唯一無二の真実であるかのように納得しかけたその時にぶっかけられる冷や水―――「ばーか。んなワケないだろ、常識で考えろ常識で」こういう科白が行間から聞こえてきそうなのが殊能クオリティ。 「キマイラの新しい城」なんかはこの部分が露骨に出てるかな? っていうか、実際最初の謎解きで微妙なツラをしつつも納得してしまったんで、真の解決編というかエピローグ?な所で、アッサリだまされた自分の単純さにはちょっと頭が痛くなってきたし。…そうだよね、そうだよね。殊能センセー作品ってのは、ああいうオチが待ってるものなんだよね。 「ハサミ男」も、警察側の謎解きにその傾向は強いかと。あの「おかしさ」はいわゆる新本格ラインの作品なんかに散見する人工的環境で起きる現実離れした事件と名探偵に慣れてしまっている人間にとっては気づきがたいものではあるんだけど…でも、「普通」に考えればすぐに気づけるものでもある。 「黒い仏」に関しては―――世界観というか、もともとの土台になっている(筈)の設定そのものが凄すぎて、呼んでいるこちら側としては「え?冗談だよね?…………何でなんにも言ってくれないの!?」的な圧倒的困惑が楽しめます。 ―――こうして書いてみると、なんか殊能将之作品ってまるっきりイメージ的にはときメモGSのヒムロッチとかその血族とかっぽいなぁ。あの人も時々突拍子も無い冗談を言うし、眼鏡で理数系だし。子安声の石動とかを想像してしまうよ…似合わねえな、石動に子安は!アントニオをやらせるほうがまだマシだ!!っていうか石動のCVって思いつかねえぞマジで!!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.12.10 18:45:49
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