カテゴリ:どうしても分からないこと
地球温暖化が叫ばれる中CO2の排出が抑制できる燃料として、藻類を利用して作り出す燃料が注目されていることは承知しています。 私の記憶に間違いがなければ、2020年といいますから今年中に藻類の一種ミドリムシからつくる航空機向け燃料の実用化が期待できるということでしたが。 30億円を投資して精製設備の実証プラントを建設して化石燃料に依存しない航空燃料の製造に目途をつけようということでした。 しかし、その後に続く数字に首を傾げざるをえません。このプラントから航空燃料を年間125キロリットル作り出す計画とあります。 作り出せる航空燃料の単位に注目してください。間違いなくキロリットルになっていますよね。 航空燃料として使われるケロシンの市場価格っていくらぐらいなのか知りませんが、仮に灯油程度とすれば、60円/リットル前後(実際は各航空会社はもっと安く調達していると思われる)。 60円/リットル × 1000 × 125 = 750万円 30億 ÷ 750万/年 = 400年 750万がまるまる純利益だとしても、投資額を回収するのに400年もかかる。30億の金利1%としても3000万ですから、金利さえ支払っていけぬという計算になります。 年間125キロリットルは、現在使われている化石燃料に10%の割合で混合したとして、羽田―大阪国際(伊丹)空港間を毎週1往復できる量ということだから、30億円も投資して生産できるケロシンが年間125キロリットルって、航空燃料の市場からすれば、巨大なプールに目薬一滴ほどの量にしか過ぎないことが分ります。 まあ、実証プラントの400倍の商業プラントを計画しているとのことですが、そうすれば、7便/週✖52週/年=364(≒400)便/年という計算になりますから、羽田-伊丹空港間1往復は毎日飛ばすことができるということにはなる。 しかし、羽田-伊丹の便といえば各航空会社にとってはドル箱の路線。ANAだけでも1日十数便運航していることを思えば、とてもミドリムシが航空機を飛ばす日がやってくるとは言えないように思われますが。 ・・・ユーグレナ大丈夫か? にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年03月15日 11時50分04秒
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