カテゴリ:ひとり言
今日は大阪弁の話題でんがな。 昨日お昼にNHKのバラエティー番組に出演していた関西のベテラン漫才コンビの掛け合い。 「君、シュッとせなあかんよ。シュッと」 「なに言うてんのや、自分かてそやないか」 まず、「シュッと」から。二人の掛け合いから、この場合「すらっとしている」「背が高い」「スマート」といった意味合いで使われていることはなんとなくわかります。今風の若者ことばでいう「ダサイ」の反対の意味合いといえば、一番当たっているように思います。 ウエブトピックスより、広まる新関西弁「シュッとしている」 そこで「シュッと・・・」について調べてみると、「しゅっしゅっ」で勢いよく摩擦するさま、蒸気などが勢いよく断続的に吹き出る音とありました。擬態語と思われます。 それがいつの間にか関西圏で「シュッとしている」というような言い方をするようになり、今ではネギや大根と言った野菜やビルに対してまでも使われるようになったというのです。「(ネギや大根が)細身で長い」、「(ビルが)高い」ということになるわけです。 次に「自分」。この「自分」ということばは、話し手自身を指す一人称のことばのはずですが、関西圏の人は「あなた」「君」という二人称の意味でしばしば使いますよね。冒頭にあげた漫才コンビの掛け合いでも、「シュッと」しろと言われた方が、「自分かてそやないか」とやり返していますが、この場合は「あなた」「君」という二人称の意味でなければ、漫才の面白みが湧きません。 このように、「シュッと・・・」や「自分」ということばがひろく全国に広がったのは、インターネットの普及と、関西出身のタレントのテレビ出演の機会が増えたことが上げられるでしょう。「ごっつ・・・」「めっちゃ・・・」とか、「がぁーっと・・・」といった表現は、いつの間にか自分(この場合は本来の一人称の意味です・・・笑!)でも使っていることありますから。 その一方で、「しちゃう」「やっちゃう」などという東京ことばが、大阪の若者の間でごく普通に使われるようになってきたという指摘もありますから、ことばの広がりというのは複雑なものですね。 なるほどそうしてみれば、大阪人からしてみれば、「大阪弁が東京化しているとは、なんのこっちゃ。シュッとせなあかんがな」といったところでしょうか。(笑! 言わずもがなですが、この場合「本来の姿を取り戻す」「しっかりする」といった意味になりましょうか。 ・・・う~む、大阪弁。味がありますな。 「あの人はシュッとしている」。私も一度はそう呼ばれてみたいものです。 でもよくよく考えてみれば、「細身である」「すらっとしている」ことが「シュッとしている」の本来の意味合いですから、「そりゃあ~、あんさん無理でっせ」と言われるのがオチというものでしょうか。(涙! にほんブログ村 FC2ブログランキング 人気ブログランキング PINGOO! ノンジャンル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年11月21日 11時50分04秒
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