カテゴリ:ひとり言
地方にはそれぞれその地方独特の季節の風物詩というものがありますね。 わが郷土富山の今の時期を代表する風物詩といえば、「寒もち」。幼いころ我が家でも毎年作ったものでしたが、今では「寒もち」もスーパーで買うものになってしまったようです。 ウエブトピックスより 手作り、無添加の富山の寒もち、味わって 昔はどの家でも年末になると一家総出で餅つきをしたものです。神棚に供えるお鏡や雑煮にして食べる切り餅の他に、必ずのし餅をたくさん作りましたね。こののし餅を硬くなってから包丁で薄く切り、それを藁ひもで縫うように結わえて、振り分け荷持つのように吊り下げて干したものが「寒もち」。 赤や黄色の食紅を混ぜたもの、刻み昆布を入れたもの、黒豆を入れたもの、黒砂糖を入れて甘く味付けしたもの、色とりどりの「寒もち」がこの時期どの家でも風通しのいい軒先などに干されていたものです。私どもが小さいときのおやつといえば、「寒もち」と決まったものでした。 ところで皆さんのお住いの地方では、「寒もち」のことを何と呼びますでしょうかか?私どもは「こんもち」と呼びますが、それは「かん(寒)もち」を「こおり(氷)もち」とも呼んだことから、それが訛ったものと思われます。 「寒もち」はおおよそ一か月も寒風に晒せば、出来上がったのだったか・・・? 「寒もち」が干しあがるまで待ちきれず、母親の目を盗んでは藁ひもに編んである餅を抜き取って、こっそり焼いて食べたものでした。ところが餅が焼けた香ばしい匂いが残っているのですぐバレてしまう。さらに間が悪いと、寒もちを編んである藁ひもから1枚、2枚抜き取ったことで編み目がほつれてしまい、吊ってある餅がバラバラと全部落ちてしまったりする。 母は笑いながら餅を編み直すのが常でしたが、決まって2・3枚残してくれて、私たちに焼き与えてくれたものでした。乾燥が十分にされていない半生の「寒もち」の味は、焼いても中に芯が残っていて格別においしかった。私にとって忘れることの出来ないお袋の味と言えましょう。 今日スーパーで買い求める「寒もち」に、あのころの味を求めても、それはとても叶うものではありませんが、しっかり乾燥がされている「寒もち」は焼くとサクサクとして、これはこれで「寒もち」本来のおいしさ。また焼かずに油で揚げてもおいしい。「寒もち」が見る間にぷぅ~と膨らんで、3倍にも4倍にも大きくなる。何か得をしたような気持ちになって、とてもうれしかった。(笑! さて、それでは仕事帰りにスーパーに立ち寄って、「寒もち」を買って帰るとしましょうか・・・。 にほんブログ村 FC2ブログランキング 人気ブログランキング PINGOO! ノンジャンル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年12月16日 11時50分06秒
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