カテゴリ:ひとり言
あなたの趣味はと問われれば、差し障りないところで読書と答えています。なかにはさらにどんなジャンルのものを読んでいますかとたたみ掛けて来る人がいて、まったく困ったものです。(笑! そんなときには、歴史もの、時代小説などと相手の顔色を窺いながら答えることになるのですが・・・。 かなり前のことになりますが、歴史学者であり作家の加来耕三(かくこうぞう)氏の講演を聴講できたことがありました。加来さんは近頃民放の歴史探求番組に出演しておられますから、よくお目にすることができます。幾分お太りになられたようにお見受けしますが。 日頃どちらかといえば歴史好きであると自認する私でありますが、歴史の魅力がどこにあるのか、自分でもよく分かっていなかった。それをはっきりとさせてくれたのが、加来さんの「歴史に学ぶ」という講演。 余談になりますが、「加来(かく)」という姓名はそうそうあるお名前ではありませんよね。私は歴史もののなかでも信長、秀吉、家康に代表される戦国時代後期から江戸時代初期のものを多く読みますが、大正末期から昭和初期の時代、いわゆる先の大戦を扱ったもの、特に旧海軍関係のものにも食指を伸ばします。 大戦の趨勢を決したといわれるミッドウェー海戦に出撃した日本の第2航空艦隊の旗艦飛龍の艦長が、加来止男という海軍大佐であったはずです。第2航空艦隊司令長官山口多聞少将と加来止男艦長のコンビといえば、歴史好き、海軍好きには忘れることのできない名前ですね。 もしかしたら加来耕三さんは加来止男さんのお血筋ではなかろうかと秘かに想像しています。しかし、年齢的に息子さんにしてはお若いし、お孫さんにしてはお年を召しているように見えますから、お血筋というのは私の思い過ごしかもしれません。 さてその加来さんいわく、歴史好きに歴史上好きな人物をあげよと問えば、日本人なら先ずダントツに織田信長。次に女性に特に人気のある坂本竜馬、第三にはなぜか中国に飛んで時代もずっと遡り諸葛孔明と続くのだとか。 この三人に共通するのが、人生のある時期において突如大人物へと変身したタイプのいわゆる英雄であると。そういう人物に我々は弱いということらしいのです。 どうですか、皆さん。この説に信長ほどぴったりの人物はいませんよね。・・・私の歴史好きがどの辺からきているのかが、よく分かりました。 さらに加来さんの説は続きます。さすが歴史学者と感心しました。 こうした英雄像は同時代の一面的な資料や後世の講談・小説などによって作り上げられたもので、歴史学的な実像とは隔たりがある。ある時一挙に英雄へと飛躍するというようなことは歴史学的にはありえないこと。この三人が三人とも英雄になるのに必要なプロセスを踏んで初めて後に英雄呼ばれるにいたった。NHKの大河ドラマを観てロマンや夢を感じたり、歴史が分かったと思い込んでいるようではダメだと。 ・・・う~む、小説を読んだり、歴史ドラマを観たりして、ロマンや夢を感じたりって、私そのものじゃないか。。。 もう少し、しっかりと歴史を勉強したいと思った次第です。 にほんブログ村 FC2ブログランキング 人気ブログランキング PINGOO! ノンジャンル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年03月24日 12時07分15秒
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