カテゴリ:酒
今の若い世代の方ならそれほどでもないかもしれませんが、私ら中高年の世代であれば、飲み仲間と連れだって飲み屋に入ったなら、 「とりあえずビール!」 と言うに決まったものです。まあこれは、特に暑い夏の日ならとにかくのどの渇きを潤すのが先で、酒の肴を何にするかなど考えるのは後回しという意味合いもありましょうが、 「まずはビールで軽くやって、それでも体がアルコールを欲するようであれば(たいがい欲するに決まっているとしたものですが…)、焼酎なりウィスキーなり強い酒を後で注文します」 という意味合いを多分に含むものです。 アルコール大国と言われるロシアでは、つい最近までビールはアルコール飲料ではなく、清涼飲料に分類されていたという話を以前取り上げましたが、その意味ではロシアほどではないにしても、日本も同類項というもの。あながちロシア人を呆れた国民だと笑えません。これがビールの本場ドイツに行くとどうなるかといえば、 「とりあえずビール!」 と言うことは決してないというのです。ではどう言うかといえば、 「最後までビール!」。 ドイツ人のビール好きをこれほど端的に表すことばはないでしょう。何しろドイツには、2005年現在の調べで、1,350カ所ものビール醸造所があるといわれ、そこで作られるビールの種類は、5,000種にも上るということです。 5,000 ÷ 365 =13.7 という計算になりますから、ドイツのビールをすべて制覇するには、毎日飲んだとして13年半以上は掛かるというわけです。 「恐ろしか国ばい…」 なぜか博多弁になってしまった理由は問わないでください。 「アメリカとロシアの禁酒事情」では、法律で酒の製造を禁じたアメリカに触れましたが、ドイツではビールに関して「ビール純粋令」(Reinheitsgebot)という法律があるのをご存じか。なんと今から500年前に「ビールは大麦、ホップ、水によってのみ造るべし」(後に酵母が追加)と、バイエルンで定めたられたそうで、以降ドイツ人は忠実にこの法律を頑なに守ってビールを作り続けて来たのです。食品関連の法令としては世界最古ということです。 「どえりゃ~国もあったもんだでぇ~…」 なぜか名古屋弁になってしまった理由も深く問わないでください。 ところでドイツといえば、「ソーセージ!」とお答えになる人も多いでしょう。街を歩いていてすぐそれとわかる郷土料理の店に入れば、必ずその土地の特色あるソーセージを手軽に堪能できるとか。しかし何といってもおすすめは、ブラウハウス(ビール醸造所)に併設されたレストラン。作りたての地ビールと一緒にいただくソーセージは格別の味ということです。私もかなうものなら、一度はドイツに行ってブラウハウスを訪れてみたいものだと心より願っています。 そうそう、長期間にわたって培ってきた習慣は抜けぬといいますから、くれぐれも「とりあえずビール!」などと言って、ドイツ人に睨まれないようにしなければ…。「最後までビール!」ってバイエルン訛りのドイツ語で何というのか、誰か教えてくださいませんか。 にほんブログ村 FC2ブログランキング 人気ブログランキング PINGOO! ノンジャンル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年04月20日 11時50分05秒
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