カテゴリ:ひとり言
生き物の世界では、他の生物に姿形を似せて天敵から身を守ろうとしたり、また周囲と同化して姿をくらまし、知らずに近づいてくる生物を捕食したりする種がいることが広く知られていますね。いわゆる擬態と呼ばれているものですが、とりわけ昆虫にそういった種が多く存在することが確認されているようです。 そこに蛾がいると言われても、どう目を凝らしても枯れた葉っぱにしか見えないとか、形や色合いまで鳥の糞にしか見えないものが、実はイモムシであったり、芽吹く前の木の芽だと思ったものが実はシャクトリムシであったりとか、たとえには事欠きません。 今日はその擬態の話題。 アゲハチョウのある種を毒のある蝶に見せかけさせていたのは、25番目の染色体にある遺伝子の配列が逆向きであることによるものだということが判明したそうです。 ウエブトピックスより、 アゲハチョウの「擬態」遺伝子発見 東大など、ゲノム解読 さてここで俄か生物学者( ← 私のことです)がどうしても分からないのは、なぜアゲハチョウの中のある種は、毒のある蝶に似せかける必要があったのかということ。 毒のある蝶に似せることで捕食者である鳥から身を守るためだ。普通そのように説明されているようですが、ではなぜアゲハチョウは全部毒のある蝶に似せかけた種になってしまわなかったのか?・・・っていうか、それなら似せかけるよりも完璧に毒のある蝶になってしまえばよかったじゃないかと思いたくなりませんか? そもそもアゲハチョウは、毒のある蝶のように似せて飛ぼうとしても飛べないことは明白です。種が違うのですから。あるとき25番目の遺伝子に突然変異が起こり、塩基の配列が逆になった個体が誕生した。 その遺伝子の働きにより、その個体は毒のある蝶と似たような飛び方をするので、天敵の鳥に襲われることがなくて、結果子孫を十分残せた。 すなわち捕食者である鳥から身を守るために遺伝子配列を変えたのでなく、たまたま偶然遺伝子の配列に異なったものが発生し、結果鳥から身を守ることに繋がったと考える方が筋が通っているように思われます。 一方の捕食者である鳥は、目の前を飛んでいる蝶が毒のある蝶か毒の無い蝶か、どうして分かるのか? ちょっと味見をしてみるってことを鳥がやっているって話、聞いたことがありませんよね。こんな飛び方をしている蝶は食べて差し支えない、こっちの方は食べたら危ないなんて、どうやって鳥は知るのだろうか? これも生まれながらにして鳥の脳の神経細胞の遺伝子に情報が組み込まれているとしか思われません。学習ということは考えにくい。なぜなら、毒を持つ蝶を食べた時が、その鳥の臨終なのですから。 まあ、あのときいかにも不自然な飛び方をする蝶を食べなければ良かったと、今はの際に後悔はしたかもしれませんが・・・。(笑! 同様に冒頭にあげたシャクトリムシ。どう見ても芽吹こうとする木の芽にしか見えませんが、当のシャクトリムシを木の枝先に身を折り曲げてじっとたたずむという行為をさせるのも、やはり体に組み込まれた遺伝子の配列のなせるわざなのでしょう。やはりたまたまそのような行動をさせる遺伝子配列のシャクトリムシが発生し、結果としてその行動が鳥の目をごまかせたがゆえに、優位に子孫を残せたと。 我われヒトを含む生物の成り立ちと仕組みが、その細胞の遺伝子を作る塩基の配列にあるとは、俄かには信じ難いと思うのは、私だけでしょうか? もっと何か別なものがあってもいいのではないかと、思いたくなりませんか? にほんブログ村 FC2ブログランキング 人気ブログランキング PINGOO! ノンジャンル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年06月17日 11時50分05秒
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