カテゴリ:今日あったこと
これは天津飯かと思いきや、さにあらず。 卵の下から出てきたのは、ラーメン。天津ラーメンであったというわけ。 どんなラーメンかといえば、普通の醤油ラーメンの上に、まーるくふわふわに焼いた大きなカニ玉が乗っていて、その上から天津飯と同じようにとろーりとした甘酢あんがかけてある。麺をすすると初めは甘酸っぱい味が口に広がって、ニ度三度と麺を噛んでいると徐々に醤油ラーメンのガラだしの効いたスープの味がして来る。卵もしっかり3個は使ってあるんじゃないかな、ボリュームたっぷり。 ところで本場の中国人が日本の中華レストランに入ってまず不思議に思うのが、ギョーザ定食というメニューだそうですね。本場中国ではギョーザは主食として食べるもの。ギョーザをおかずにしてご飯を食べるということはないということです。 ちなみに日本ではギョーザといえば、焼ギョーザのことを指しますが、中国ではギョーザは決して焼かない。日本よりずっと厚い皮にひき肉を饅頭のように包み、それをボイルした水ギョーザのことを言うのだそうです。 その次に首を傾げるのが天津飯。我われは名前からして天津発祥の中華丼だと思いがちですが、天津はおろか中国のどこを探しても天津飯なるメニューはないのだとか。 しかし、天津飯を食べた中国人は口をそろえて美味しいと言うそうです。私が食べた天津ラーメンも、きっと美味しいと言うと思いますよ。 「酒とそばと」幻冬舎から好評発売中この度幻冬舎さんのご協力を得て、拙著『「酒」と「そば」と』を出版しました。このブログの酒とそばについて書いたものを加筆修正したものです。肩肘張らずに気軽にお読みいただけるエッセイ集です。 まず「はじめに」から、書店での立ち読み気分をお味わいください。 はじめに 小粋な蕎麦屋に入って、いきなり「天婦羅そばを一つ」なんて注文するのは、いただけませんな。まあ、うどん屋に入ったわけじゃないのだから、蕎麦屋に入ってそばを注文して何が悪いということになるのでしょうけれど。しかし、もしあなたが「そば通」と呼ばれたいのなら、そして真の「酒飲み」と呼ばれたいのなら、カウンターに座ってまずは厨房からこちらの様子を眼光鋭くうかがういかにも頑固そうな店主の視線を浴びながらも、店の雰囲気をしばし味わうようなそぶりを見せてから、おもむろにこのように言ってみたいもの。 「酒を一本つけてください。熱燗がいいでしょう」 そんな古き良き時代の蕎麦屋の流儀なるものについて書かれた本を、書店で目にしたことがありました。私がまだ高校に上がったばかりのころだったでしょうか。 ほぉ~、蕎麦屋とは、まず酒を飲むところだというのか。俺もやがて蕎麦屋へ入ることがあったら、そんなセリフを吐いてみたいものだと思ったものでした。 ・・・あれから五十年、何の因果か製麺業を営むことになった私は、その蕎麦屋へそばを納めに行っては、「毎度ありがとうございます。今日から新そばで打ってあります」などと言うことはあっても、「酒を一本つけてください。熱燗がいいでしょう」などと言ったためしが久しくなかったことに今さらながら気づき、失望に打ちひしがれています。 日々仕事に追われながらも、いつかきっとそんな至高の悦楽を味わうことができる日の来ることを夢見て、「酒」と「そば」のうんちくを秘かに温めていると、驚いたことにこれはこれで楽しいではありませんか。 そのささやかな楽しみの一端を披露して、世の酒好き、そば好きといわれる皆さんと喜びを分かち合うことができれば幸せと、ペンを執った次第です。 「酒」と「そば」、二編に分けてご紹介していきましょう。 まずは「酒」編より、人は何故酒を飲むのでしょうか? 飲ん兵衛な製麺会社社長が綴る、クスっと笑える蘊蓄(うんちく)が満載。 酒の文化や歴史、あらゆる種類の「○○そば」の由来、偉人の逸話に至るまで。 世の酒好きとそば好きに贈ります。日本人たるもの、これを知らなきゃはじまらない。 ぜひご一読いただければ幸いに存じます。 にほんブログ村 FC2ブログランキング 人気ブログランキング PINGOO! ノンジャンル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年09月20日 05時54分28秒
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