カテゴリ:今日あったこと
当地北陸富山は米どころ、子供の頃より田んぼでの農作業の風景が日々の移ろいそのものでした。その米どころの当地においても国の転作奨励の政策が浸透し、米の他に小麦や大豆が栽培されるようになりました。 この時期田んぼを遠くから眺めると、刈り入れが終わった田んぼの他に、休耕田の緑あり、収穫前の大豆の枯れた茶色あり、まるでモザイクのようです。 大豆といえば、私たちが子どものころには、田んぼの畔に必ず植えられていたものでした。ところでビールのつまみといえば枝豆。この枝豆ですが、皆さんは枝豆という豆が別にあるのではなく、大豆をまだ夏の時期の若いうちに収穫したものだということをご存知でしたか? 塩茹でにして食べたら美味しいだろうな・・・などと言っていたあの枝豆はどうなっているだろうかと思い、畑まで行って様子を見てきました。 遠方からはまるで枯れてしまったように見える大豆の株ですが、近くに寄ってみると、 豊かに稔ったサヤを覆うように茂っていた緑の葉っぱはすっかり枯れ落ちてしまったものの、株にはすずなりの豆のサヤがぎっしり。少し開いたサヤの口からは、黄色く色づいた大豆がこぼれ落ちそうに稔っていて、収穫の時が間近に迫っていることを教えてくれています。 「酒とそばと」幻冬舎から好評発売中この度幻冬舎さんのご協力を得て、拙著『「酒」と「そば」と』を出版しました。このブログの酒とそばについて書いたものを加筆修正したものです。肩肘張らずに気軽にお読みいただけるエッセイ集です。 まず「はじめに」から、書店での立ち読み気分をお味わいください。 はじめに 小粋な蕎麦屋に入って、いきなり「天婦羅そばを一つ」なんて注文するのは、いただけませんな。まあ、うどん屋に入ったわけじゃないのだから、蕎麦屋に入ってそばを注文して何が悪いということになるのでしょうけれど。しかし、もしあなたが「そば通」と呼ばれたいのなら、そして真の「酒飲み」と呼ばれたいのなら、カウンターに座ってまずは厨房からこちらの様子を眼光鋭くうかがういかにも頑固そうな店主の視線を浴びながらも、店の雰囲気をしばし味わうようなそぶりを見せてから、おもむろにこのように言ってみたいもの。 「酒を一本つけてください。熱燗がいいでしょう」 そんな古き良き時代の蕎麦屋の流儀なるものについて書かれた本を、書店で目にしたことがありました。私がまだ高校に上がったばかりのころだったでしょうか。 ほぉ~、蕎麦屋とは、まず酒を飲むところだというのか。俺もやがて蕎麦屋へ入ることがあったら、そんなセリフを吐いてみたいものだと思ったものでした。 ・・・あれから五十年、何の因果か製麺業を営むことになった私は、その蕎麦屋へそばを納めに行っては、「毎度ありがとうございます。今日から新そばで打ってあります」などと言うことはあっても、「酒を一本つけてください。熱燗がいいでしょう」などと言ったためしが久しくなかったことに今さらながら気づき、失望に打ちひしがれています。 日々仕事に追われながらも、いつかきっとそんな至高の悦楽を味わうことができる日の来ることを夢見て、「酒」と「そば」のうんちくを秘かに温めていると、驚いたことにこれはこれで楽しいではありませんか。 そのささやかな楽しみの一端を披露して、世の酒好き、そば好きといわれる皆さんと喜びを分かち合うことができれば幸せと、ペンを執った次第です。 「酒」と「そば」、二編に分けてご紹介していきましょう。 まずは「酒」編より、人は何故酒を飲むのでしょうか? 飲ん兵衛な製麺会社社長が綴る、クスっと笑える蘊蓄(うんちく)が満載。 酒の文化や歴史、あらゆる種類の「○○そば」の由来、偉人の逸話に至るまで。 世の酒好きとそば好きに贈ります。日本人たるもの、これを知らなきゃはじまらない。 ぜひご一読いただければ幸いに存じます。 にほんブログ村 FC2ブログランキング 人気ブログランキング PINGOO! ノンジャンル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年10月07日 11時50分06秒
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