カテゴリ:トピックス
令和6年の新しい年は、年明け早々大きな地震と航空機事故が発生し、尊い命が失われるという不幸なニュースで始まりました。元旦と2日に連続して号外が出るという年は記憶にありません。 余震の揺れを感じるたびに身構える日々が続く中、どうしても気持ちは暗く沈みがちになってしまいます。 ・・・いかん、いかん。気持ちを切り替えて、こんな話題で明るさを取り戻したいと思います。 あなたのお住いと正月料理で食べた魚は何かお答え願えないでしょうか? ウエブトピックスより、正月料理で食べた魚はブリかサケか? おおむね長野県あたりを境にして、東はサケ、西はブリと分けられると、コラム氏は筆を進めていますが、東でもない西でもないおおよそ真ん中といえる当地北陸富山では、私は妻が31日に近所のスーパーで買ってきた「刺身の盛り合わせ」を食べました。ブリもありましたし、サケ(サーモン?)もありましたね。・・・だから真ん中か?(笑! 当地の正月の家庭料理といえば、塩付けしたカブラの間にブリを挟んで麹に漬け込んだカブラずしがどの家庭でも食卓に上がります。そういう意味では「ブリ」の西ということになるのかもしれませんが、ご存知のようにブリは高級魚。大振りの型のよい天然ものは、浜値でキロ1万円もすることがあるそうですから、庶民にはなかなか手が出ません。 そこでわが家のカブラずしは、ブリのかわりにサバの切り身が挟んであります。(涙! コラム氏は秋田のハタハタ、茨城のフナ、島根のサルボウ、下関のフグと続けて紹介していますが、わが家のサバは名を連ねていないのは残念なことです。はたしてサバは西なのでしょうか、東なのでしょうか? ところで、サルボウってどんな魚だろう?当地ではそのような名前の魚は耳にしませんが。 あっ、大切なことを忘れていました。わが家の名誉のために、脂の乗った寒サバはブリに勝るとも劣らぬいいカブラずしになることを付け加えておきます。(苦笑! 日本の食文化を代表する魚料理ですが、その魚の消費量がこの20年で2割以上も減り、ついに肉を下回ったと最後に紹介されています。齢をとっても「肉派」から「魚派」に転向しないシニアが増えたのだろうと。 これにはとっくに「魚派」の私は、ただただ驚くのみ。 その地方その地方に培われ育まれてきた食文化、これからも大切にしたいものですね。 「酒とそばと」幻冬舎から好評発売中この度幻冬舎さんのご協力を得て、拙著『「酒」と「そば」と』を出版しました。このブログの酒とそばについて書いたものを加筆修正したものです。肩肘張らずに気軽にお読みいただけるエッセイ集です。 まず「はじめに」から、書店での立ち読み気分をお味わいください。 はじめに 小粋な蕎麦屋に入って、いきなり「天婦羅そばを一つ」なんて注文するのは、いただけませんな。まあ、うどん屋に入ったわけじゃないのだから、蕎麦屋に入ってそばを注文して何が悪いということになるのでしょうけれど。しかし、もしあなたが「そば通」と呼ばれたいのなら、そして真の「酒飲み」と呼ばれたいのなら、カウンターに座ってまずは厨房からこちらの様子を眼光鋭くうかがういかにも頑固そうな店主の視線を浴びながらも、店の雰囲気をしばし味わうようなそぶりを見せてから、おもむろにこのように言ってみたいもの。 「酒を一本つけてください。熱燗がいいでしょう」 そんな古き良き時代の蕎麦屋の流儀なるものについて書かれた本を、書店で目にしたことがありました。私がまだ高校に上がったばかりのころだったでしょうか。 ほぉ~、蕎麦屋とは、まず酒を飲むところだというのか。俺もやがて蕎麦屋へ入ることがあったら、そんなセリフを吐いてみたいものだと思ったものでした。 ・・・あれから五十年、何の因果か製麺業を営むことになった私は、その蕎麦屋へそばを納めに行っては、「毎度ありがとうございます。今日から新そばで打ってあります」などと言うことはあっても、「酒を一本つけてください。熱燗がいいでしょう」などと言ったためしが久しくなかったことに今さらながら気づき、失望に打ちひしがれています。 日々仕事に追われながらも、いつかきっとそんな至高の悦楽を味わうことができる日の来ることを夢見て、「酒」と「そば」のうんちくを秘かに温めていると、驚いたことにこれはこれで楽しいではありませんか。 そのささやかな楽しみの一端を披露して、世の酒好き、そば好きといわれる皆さんと喜びを分かち合うことができれば幸せと、ペンを執った次第です。 「酒」と「そば」、二編に分けてご紹介していきましょう。 まずは「酒」編より、人は何故酒を飲むのでしょうか? 第一部「酒」編 「過ぎたるは及ばざるがごとし」 古来より「酒は百薬の長」といいます。実にいい響きを持ったことばですな。私は常々この心地良い響きを妻に言って聞かせるのですが、妻は私にこう言うではありませんか。 「あら、そういうものですか。では『過ぎたるはなお及ばざるがごとし』って、どのように響きになって?」と。 このほど世界保健機関(WHO)が発表したところによると、2016年に世界で死亡した人のうち約三百万人が、飲酒関連が原因と考えられるということです。「酒は百薬の長」とも語り継がれているのに、これほど多くの人が、飲酒が原因で命を落としているということは、これはやはり飲み過ぎたから、ということになるのでしょうか。 大雑把な計算になりますが、世界の人口を約七十億として、アルコールを摂取する人の数を約半数と考えれば、35億。 3,000,000 ÷ 3,500,000,000 = 0.086% という計算になりますから、なんだ、酒飲みの千人のうちの一人以下じゃないかと胸を撫で下ろした愛飲家の方、多いのではないでしょうか? しかしながら、どうしても気になるのは、どれだけ飲めば「過ぎたる組」になるのかということ。WHOの定義によれば、大量機会飲酒とは純アルコール換算で60グラム以上の飲酒機会を30日に一回以上持つことと書いてあります。そこで早速調べてみました。エチルアルコールの密度は、0.789g/ml ですから、 60 ÷ 0.789 = 76 ml、ビールのアルコール度数は、概ね5%と考えれば、 76 ÷ 5% = 1,520mlビール大瓶(633ml)二本半という計算になります。同様に清酒のアルコール度数を15%として計算すると、2.8合。 すなわちビールなら三本、清酒なら三合をひと月に一回でも飲む機会があれば、WHOは大量機会飲酒と定めているということになります。 確かにわが国はWHOに加盟しているかもしれないが、私個人はWHOになど加盟していないと主張する人もいるでしょう。見上げた心意気と拍手喝采を送りたいところではありますが、清酒三合以上を飲んだ翌朝のことを常々経験している者からすれば、やはりそうであったかとうなだれるしかありませんね。 あなたはうなだれる口ですか、それとも清酒三合ぐらいではうなだれませんと豪語する口ですか? う~む、古来より語り継がれてきたことわざ「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」とは、なるほど深い含蓄のあることばだと認めざるを得ません。 飲ん兵衛な製麺会社社長が綴る、クスっと笑える蘊蓄(うんちく)が満載。 酒の文化や歴史、あらゆる種類の「○○そば」の由来、偉人の逸話に至るまで。 世の酒好きとそば好きに贈ります。日本人たるもの、これを知らなきゃはじまらない。 ぜひご一読いただければ幸いに存じます。 にほんブログ村 FC2ブログランキング 人気ブログランキング PINGOO! ノンジャンル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年01月05日 11時50分07秒
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