カテゴリ:ユーモア
少々古い話題になりますが、東京池袋の百貨店で開催されている「におい展」が盛況という話題。絵画や写真展というのならよく耳にしますがね。私に限っていえば、耳にしても目にすることはめったにないのですが。(苦笑! デパートというのは客を集めるためにいろんな仕掛けをするものですな。さて、「におい」展とはいかなる展示会かと思えば、これが強烈だった。 「あまりの臭さに電車も止まった臭豆腐」「加齢臭」「足のにおい」、極め付きは世界一臭い缶詰」といわれるスウェーデンのシュールストレミングって、勘弁してほしいです。 怖いもの見たさというか、臭いも嗅ぎたさというべきか、人の心理を巧みについたのが盛況の理由なのでしょうか。 ウエブトピックスより、 「悶絶」TV罰ゲームの缶詰、足のにおいに行列のナゼ 「におい展」開催中 この「におい展」、激臭ばかりでなく美臭も嗅げるということですが、私ならどちらかといえばかぐわしいにおいを嗅ぎたいものですな。リポートした女性記者は、仕事熱心な方とみえる。激臭・美臭全部体験なさったというのですから、立派としか言いようがありませんね。 ちなみに記者が選んだベスト3は 【激臭ベスト3】 3位…シュールストレミング 2位…足のにおい 1位…くさや 【美臭ベスト3】 3位…カメムシA 2位…アンソクコウ(安息香) 1位…ジャコウジカ(麝香鹿) 【激臭の部】からいきますと、誰でも2位は経験なさっているのでは? 堂々の1位と3位は経験したことがありません。1位はアジの干物のにおいをもっと強くしたものかなと想像しますが、シュールストレミングは、卒倒しそうなにおいと言われても、ちょっと想像できませんし、したくもありません。(笑! 個人的には、「加齢臭」がベスト3に選ばれていなくてほっと胸を撫でております。(苦笑! 次に【美臭の部】ですが、これも2位のみ経験しています。学生時代に有機化学実験で嗅いだ安息香酸のにおい、よく覚えております。読んで字のごとく文字通り心休まる香りといえましょうか。 3位のカメムシは意外にも食べてしまおうという人がいるくらいですから、甘酸っぱい青リンゴ風味や清涼感あるパクチー風のにおいがして当然かとも思ったりします。ただ決して食べようとは思いませんけど。(笑! さて、堂々の第1位のジャコウですが、これは昔から高価な香料として名を馳せて来ましたから、誰でもご存じでしょう。私も知ってはいましたが、残念ながらにおいとなると嗅いだ経験はありません。 しかし、なんと「若い女性のにおい」と記者は言うではありませんか。・・・ならば、なおさら一度でよいですからそのにおいを嗅いでみたいものです。( ← イエローカード!・・・爆笑! 「酒とそばと」幻冬舎から好評発売中この度幻冬舎さんのご協力を得て、拙著『「酒」と「そば」と』を出版しました。このブログの酒とそばについて書いたものを加筆修正したものです。肩肘張らずに気軽にお読みいただけるエッセイ集です。 まず「はじめに」から、書店での立ち読み気分をお味わいください。 はじめに 小粋な蕎麦屋に入って、いきなり「天婦羅そばを一つ」なんて注文するのは、いただけませんな。まあ、うどん屋に入ったわけじゃないのだから、蕎麦屋に入ってそばを注文して何が悪いということになるのでしょうけれど。しかし、もしあなたが「そば通」と呼ばれたいのなら、そして真の「酒飲み」と呼ばれたいのなら、カウンターに座ってまずは厨房からこちらの様子を眼光鋭くうかがういかにも頑固そうな店主の視線を浴びながらも、店の雰囲気をしばし味わうようなそぶりを見せてから、おもむろにこのように言ってみたいもの。 「酒を一本つけてください。熱燗がいいでしょう」 そんな古き良き時代の蕎麦屋の流儀なるものについて書かれた本を、書店で目にしたことがありました。私がまだ高校に上がったばかりのころだったでしょうか。 ほぉ~、蕎麦屋とは、まず酒を飲むところだというのか。俺もやがて蕎麦屋へ入ることがあったら、そんなセリフを吐いてみたいものだと思ったものでした。 ・・・あれから五十年、何の因果か製麺業を営むことになった私は、その蕎麦屋へそばを納めに行っては、「毎度ありがとうございます。今日から新そばで打ってあります」などと言うことはあっても、「酒を一本つけてください。熱燗がいいでしょう」などと言ったためしが久しくなかったことに今さらながら気づき、失望に打ちひしがれています。 日々仕事に追われながらも、いつかきっとそんな至高の悦楽を味わうことができる日の来ることを夢見て、「酒」と「そば」のうんちくを秘かに温めていると、驚いたことにこれはこれで楽しいではありませんか。 そのささやかな楽しみの一端を披露して、世の酒好き、そば好きといわれる皆さんと喜びを分かち合うことができれば幸せと、ペンを執った次第です。 「酒」と「そば」、二編に分けてご紹介していきましょう。 まずは「酒」編より、人は何故酒を飲むのでしょうか? 第一部「酒」編 「過ぎたるは及ばざるがごとし」 古来より「酒は百薬の長」といいます。実にいい響きを持ったことばですな。私は常々この心地良い響きを妻に言って聞かせるのですが、妻は私にこう言うではありませんか。 「あら、そういうものですか。では『過ぎたるはなお及ばざるがごとし』って、どのように響きになって?」と。 このほど世界保健機関(WHO)が発表したところによると、2016年に世界で死亡した人のうち約三百万人が、飲酒関連が原因と考えられるということです。「酒は百薬の長」とも語り継がれているのに、これほど多くの人が、飲酒が原因で命を落としているということは、これはやはり飲み過ぎたから、ということになるのでしょうか。 大雑把な計算になりますが、世界の人口を約七十億として、アルコールを摂取する人の数を約半数と考えれば、35億。 3,000,000 ÷ 3,500,000,000 = 0.086% という計算になりますから、なんだ、酒飲みの千人のうちの一人以下じゃないかと胸を撫で下ろした愛飲家の方、多いのではないでしょうか? しかしながら、どうしても気になるのは、どれだけ飲めば「過ぎたる組」になるのかということ。WHOの定義によれば、大量機会飲酒とは純アルコール換算で60グラム以上の飲酒機会を30日に一回以上持つことと書いてあります。そこで早速調べてみました。エチルアルコールの密度は、0.789g/ml ですから、 60 ÷ 0.789 = 76 ml、ビールのアルコール度数は、概ね5%と考えれば、 76 ÷ 5% = 1,520mlビール大瓶(633ml)二本半という計算になります。同様に清酒のアルコール度数を15%として計算すると、2.8合。 すなわちビールなら三本、清酒なら三合をひと月に一回でも飲む機会があれば、WHOは大量機会飲酒と定めているということになります。 確かにわが国はWHOに加盟しているかもしれないが、私個人はWHOになど加盟していないと主張する人もいるでしょう。見上げた心意気と拍手喝采を送りたいところではありますが、清酒三合以上を飲んだ翌朝のことを常々経験している者からすれば、やはりそうであったかとうなだれるしかありませんね。 あなたはうなだれる口ですか、それとも清酒三合ぐらいではうなだれませんと豪語する口ですか? う~む、古来より語り継がれてきたことわざ「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」とは、なるほど深い含蓄のあることばだと認めざるを得ません。 飲ん兵衛な製麺会社社長が綴る、クスっと笑える蘊蓄(うんちく)が満載。 酒の文化や歴史、あらゆる種類の「○○そば」の由来、偉人の逸話に至るまで。 世の酒好きとそば好きに贈ります。日本人たるもの、これを知らなきゃはじまらない。 ぜひご一読いただければ幸いに存じます。 にほんブログ村 FC2ブログランキング 人気ブログランキング PINGOO! ノンジャンル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年01月25日 11時50分06秒
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