カテゴリ:ユーモア
ウエブサイトで方言について調査したおもしろいランキングを見つけました。 当地北陸富山の意味が難しい「富山の方言」ランキング 発表されたランキングをそのまま書き出します。どれだけ意味が通じますでしょうか? 1位 きのどくな(ありがとう) (1,110票) 2位 だいてやる(奢ってやる) (849票) 3位 ありがたーなる(眠くなる) (822票) 4位 すんずら/しみしみばんばん(積雪が凍って上を歩くことができる状態) (743票) 5位 きときと(新鮮な) (683票) 6位 うい(満腹) (621票) 7位 てっしゅ(小皿) (596票) 8位 へしない(遅い/待ち遠しい) (560票) 9位 まめけ?(元気?) (474票) 10位 つかえん(大丈夫/かまわない) (473票) 1位はこのように使います。 「あれ~、気の毒なぁ~。そんなことされんでもいいがに~」 (まあ~、申し訳ありません。そのようなことなさらなくてもよろしいのに) 富山県人は相手の気持ちになって話します。「きのどく」とは「気の毒」。相手の気の毒になるようなことを強いてしまった。申し訳ないといった気持ちを表すときに使います。(ありがとう)とは若干ニュアンスが違いますね。 2位はかっては会社の上司が部下に向かってこのように言ったものです。今の若い人は、仕事とプライベートの付き合いはドライに切り離していますから、このような機会も少なくなったようですが。 「おい、仕事終わったら飲みに行かんまいけ。心配せんでもいいちゃ。だいてやっから」 (おい、仕事終わったら飲みに行こう。心配しなくていい。(飲み代)出してやるから) 「だいてやる」は「出してやる」のこと。飲み代を出してやる。すなわちおごってやるの意。知らない人が聞いたら、セクハラかと思ってしまいますね。(笑! 私は富山県でも西部に位置する高岡市在住ですが、4位「すんずら/しみしみばんばん」はなじみが薄いです。確かに小学生のころ厳冬期に凍みた日の朝、学校へ行くのに田んぼの上に積もった雪の上を歩いて近道をしたことはありましたがね。「しみしみばんばん」とは言いませんでした。単に「し(凍)みた」と言っていたようです。 地元に住むものとして、どうしても付け加えておきたい富山弁が2つありますのでご紹介しておきましょう。「きのどくな」「だいてやる」以上に驚かれることでしょう。 「ちんちんかく」 富山県西部の山間地方のお年寄りなどが、騒いでいる家のこどもをこのように言ってたしなめたりするとき、いまだに使われるようです。 「ちんちんかいておられ!」 ・・・いったいどこを掻けというのだ。(笑! 「ちんちん」の「ちん」は漢字で書けば、おそらく「鎮」。「鎮座(正座)していなさい」、すなわち「行儀よくしてなさい」の意味だったのです。 「あやまちの医者」 「過ちの医者って、そんな医者にかかりたくない」と思われた方、ごもっとも。(笑! 「あやまち」とは富山弁で「怪我、外傷」のこと。誰だって打ち身や捻挫をしたことおありでしょう。すなわち「あやまちの医者」とは、柔道整復師(整骨院)のことだったのです。 驚きの富山弁。びっくりなさったでしょう。ちなみに「びっくりする」ことを富山弁では、「いきそる」といいます。ほんと、いきそりますよね。(笑! 「酒とそばと」幻冬舎から好評発売中この度幻冬舎さんのご協力を得て、拙著『「酒」と「そば」と』を出版しました。このブログの酒とそばについて書いたものを加筆修正したものです。肩肘張らずに気軽にお読みいただけるエッセイ集です。 まず「はじめに」から、書店での立ち読み気分をお味わいください。 はじめに 小粋な蕎麦屋に入って、いきなり「天婦羅そばを一つ」なんて注文するのは、いただけませんな。まあ、うどん屋に入ったわけじゃないのだから、蕎麦屋に入ってそばを注文して何が悪いということになるのでしょうけれど。しかし、もしあなたが「そば通」と呼ばれたいのなら、そして真の「酒飲み」と呼ばれたいのなら、カウンターに座ってまずは厨房からこちらの様子を眼光鋭くうかがういかにも頑固そうな店主の視線を浴びながらも、店の雰囲気をしばし味わうようなそぶりを見せてから、おもむろにこのように言ってみたいもの。 「酒を一本つけてください。熱燗がいいでしょう」 そんな古き良き時代の蕎麦屋の流儀なるものについて書かれた本を、書店で目にしたことがありました。私がまだ高校に上がったばかりのころだったでしょうか。 ほぉ~、蕎麦屋とは、まず酒を飲むところだというのか。俺もやがて蕎麦屋へ入ることがあったら、そんなセリフを吐いてみたいものだと思ったものでした。 ・・・あれから五十年、何の因果か製麺業を営むことになった私は、その蕎麦屋へそばを納めに行っては、「毎度ありがとうございます。今日から新そばで打ってあります」などと言うことはあっても、「酒を一本つけてください。熱燗がいいでしょう」などと言ったためしが久しくなかったことに今さらながら気づき、失望に打ちひしがれています。 日々仕事に追われながらも、いつかきっとそんな至高の悦楽を味わうことができる日の来ることを夢見て、「酒」と「そば」のうんちくを秘かに温めていると、驚いたことにこれはこれで楽しいではありませんか。 そのささやかな楽しみの一端を披露して、世の酒好き、そば好きといわれる皆さんと喜びを分かち合うことができれば幸せと、ペンを執った次第です。 「酒」と「そば」、二編に分けてご紹介していきましょう。 まずは「酒」編より、人は何故酒を飲むのでしょうか? 第一部「酒」編 「過ぎたるは及ばざるがごとし」 古来より「酒は百薬の長」といいます。実にいい響きを持ったことばですな。私は常々この心地良い響きを妻に言って聞かせるのですが、妻は私にこう言うではありませんか。 「あら、そういうものですか。では『過ぎたるはなお及ばざるがごとし』って、どのように響きになって?」と。 このほど世界保健機関(WHO)が発表したところによると、2016年に世界で死亡した人のうち約三百万人が、飲酒関連が原因と考えられるということです。「酒は百薬の長」とも語り継がれているのに、これほど多くの人が、飲酒が原因で命を落としているということは、これはやはり飲み過ぎたから、ということになるのでしょうか。 大雑把な計算になりますが、世界の人口を約七十億として、アルコールを摂取する人の数を約半数と考えれば、35億。 3,000,000 ÷ 3,500,000,000 = 0.086% という計算になりますから、なんだ、酒飲みの千人のうちの一人以下じゃないかと胸を撫で下ろした愛飲家の方、多いのではないでしょうか? しかしながら、どうしても気になるのは、どれだけ飲めば「過ぎたる組」になるのかということ。WHOの定義によれば、大量機会飲酒とは純アルコール換算で60グラム以上の飲酒機会を30日に一回以上持つことと書いてあります。そこで早速調べてみました。エチルアルコールの密度は、0.789g/ml ですから、 60 ÷ 0.789 = 76 ml、ビールのアルコール度数は、概ね5%と考えれば、 76 ÷ 5% = 1,520mlビール大瓶(633ml)二本半という計算になります。同様に清酒のアルコール度数を15%として計算すると、2.8合。 すなわちビールなら三本、清酒なら三合をひと月に一回でも飲む機会があれば、WHOは大量機会飲酒と定めているということになります。 確かにわが国はWHOに加盟しているかもしれないが、私個人はWHOになど加盟していないと主張する人もいるでしょう。見上げた心意気と拍手喝采を送りたいところではありますが、清酒三合以上を飲んだ翌朝のことを常々経験している者からすれば、やはりそうであったかとうなだれるしかありませんね。 あなたはうなだれる口ですか、それとも清酒三合ぐらいではうなだれませんと豪語する口ですか? う~む、古来より語り継がれてきたことわざ「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」とは、なるほど深い含蓄のあることばだと認めざるを得ません。 飲ん兵衛な製麺会社社長が綴る、クスっと笑える蘊蓄(うんちく)が満載。 酒の文化や歴史、あらゆる種類の「○○そば」の由来、偉人の逸話に至るまで。 世の酒好きとそば好きに贈ります。日本人たるもの、これを知らなきゃはじまらない。 ぜひご一読いただければ幸いに存じます。 にほんブログ村 FC2ブログランキング 人気ブログランキング PINGOO! ノンジャンル にほんブログ村 FC2ブログランキング 人気ブログランキング PINGOO! ノンジャンル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年02月02日 11時50分06秒
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