「遊遊漢字学」が楽しみ♪ PART66「魅」はなぜ鬼ヘンか?
毎週日曜日のお楽しみ、漢字学者阿辻哲次氏の日経連載「遊遊漢字学」。今日2月3日は節分。なるほど、それで阿辻先生は「鬼」を取り上げたのですね。まず古代では荒野や森林のいたるところに、目には見えない恐ろしいばけものが飛び交っていたと書かれています。これを人々は、「魑魅魍魎(ちみもうりょう)」と呼び恐れてきたと。この「魑魅魍魎」という四つの漢字からなることば、まず正しく書けなくても、まあ「妖怪、お化け」のことだということは、皆さんご承知のことでしょう。ところで「魑魅魍魎」を構成する四つの漢字には、いずれも「鬼ヘン」がついていますね。「鬼」は大きなお面をかぶってひざまずいている人の象形文字で、もともとは死者の霊魂から生まれた「もののけ」を意味すると阿辻先生は教えてくれています。調べてみると、「魑魅(ちみ)」とは山林の気・沢や石の精、物の怪や化け物のこと、「魍魎(もうりょう)」は山や川、木や石などの精や、墓などに住む妖怪の総称とありました。ちなみに「魑」・「魅」・「魍」・「魎」それぞれでも単独で「もののけ」や「化け物」の意味を持つ漢字だったとは、まったく知りませんでした。今日我々が比較的よく使う「魅」でさえも、「化け物」とは驚きですね。四足の人面獣身にして人を惑わし、危害を加えることを好むというのですから、たちが悪い。(笑!・・・なるほど、それで「魅了」・「魅力」・「魅惑」などのように使われるのですね。納得できました。しかし、最後に「みずからを破滅させてしまうほど『魅力』的な異性に、一度でも出あいたいものだ」と書いておられるのは、少々得心できませんな。・・・阿辻先生、奥様が今朝の日経を読まれたらどうするのですか?それこそ身の破滅ではありませんか。(大爆笑!◆酒そば本舗トップページへ◆**貴方の共感できる生き方がきっとある**にほんブログ村