久しぶりに本を読みました。
『朽ちていった命』
命の耐え方は、人様々。
1999年9月。
茨城県東海村で起こった臨界事故。
大内久さん、35歳。
被爆後、83日間の被爆治療。
本人を囲む医療従事者・家族の記録です。
被爆3日後、
東大病院へと、転院。
外見的には、まったくの健康人。
医師たちは、
『ひっとしたら、よくなるんじゃないか』と、思ったくらい。
きっと、被爆を知らない私のような無知なナース達は、
その姿に、軽患者としか、見てなかったかもしれない。
しかし、転院後、
骨髄細胞の顕微鏡写真は、
人間の染色体とは、全く違った黒い物質だった。
ばらばらになった染色体。
予期せぬ今後に、医療チームが結成され、
次々と起こる前例なき放射線障害に、対応治療してきたが、
83日間にわたる戦いは、終わりを告げた。
一瞬で、人体を破壊する臨界事故の恐ろしさを
改めて感じる作品です。