カテゴリ:旅日記
・・・道 ないじゃん。
そのときのボクは、ちょっとニヤケていた 朝から快晴でまだ9時半だったからそんな余裕があったのでしょう、無計画の旅っておもしれ~ハプニング最高(笑)とテンションが妙にあがってました 若かったな イヤテンションは決して衰えてないっす今の自分。。どう? 昨夜おじぃに呪文のようなお守りを貰ったんです 「ほー 歩いてきただかーい。 こん山道をー てっくらてっくらー てっくらーてっくらな~~」 「んじゃー明日もあるくだぁーな~ てっくらーてっくらーかぁ~ そーあわてにゃぁー てっくらーてっくらーいかざっつぃ~~」 てっくらてっくらいかざっつぃ~ この呪文は 後のいろんな旅のお守りとなりました。 旅のみならず、切羽詰った時や冷静になるべく時に想い出し、落ち着ける有難いお守りです。 てっくらーてっくら~ 国道299号線が分断されていたものの迂回路の標識を見つけて左折、渓流沿いの山道を南へ向かい始める。 数キロ登ったでしょうか・・その先にこれまた日本昔話に出てきそうな山間の焼きイワナが旨そうなイメージの一軒宿があり、その脇に「十石峠方面」の矢印とともに 『林道 矢弓沢線』 の看板が。ちなみに宿は開いてなかったので食事にありつけず・・ 林道を、登るのか・・・ 299にさえ乗っていれば、とりあえず知ってる町まで出るんだ! という安心感に支えられていた徒歩旅だっただけに、このわき道・林道走行になった途端 一瞬不安で暗黒めいたっけ でもあまりの快晴っぷりに脳裏の暗黒すら数分後には晴れてました。けっこう単純 それ以来「お日様って、ありがたい」を旅に出るたびに感じてますよ 林道を上り始めて1時間、朝から計4時間経過の11時 地図はないもののかなり標高の高さを紫外線と水分の蒸発具合で感じはじめていた。 顔はチリチリ焼けて鼻の薄皮がパリッと裂けた それをピリピリ裂き広げながら歩き続ける・・ もう既に脱水です。 GWだというのに通過した車は1台だけ 水の気配もない それでもまだ気力は普通にあり あっ・・ と今朝のおじぃからのおみやげを思いだし バックを草むらに放り投げ余分な荷物で膨れている内部を(マスクとか室内履きの靴とか水着とかw出かけにジムのプールで身体ほぐしてきたのです)ガサゴゾほじくり「サンガリアよりマイナーな缶コーヒー」を取り出した ぬるく甘い缶コーヒーは、乾いたノドには最悪です(笑) ただ、のど越しが悪いからこそちびりちびりと潤して歩くには丁度良くて腹持ちもよい、今の環境に適した液体であった。助かったー こいつで約2時間持ってくれたのでした。 いつしか正午をすぎ、まだまだ果てしなく上り続ける人気のない細い林道。 途中何の看板もないのでどのくらい歩いたのか検討もつかない それでも焦らず「てっくらーてっくら~」時に無意識に口ずさみながら小さな歩幅でジグザグに上っていく 次の脱水の波が来て、今度は舌と上あごが張り付きはじめる。 まぶたも張り付くしピリピリ破いた薄皮は ほお のあたりまで延びてるし、Gパンだから内股のすれがひどい マメも痛いし何より息苦しい。 ちょっと やばいかなー と本気で思い、道のはじに座り込んで20分くらい車を待ってみた。 こない。 林道なんて・・ 休んだ分、足取りが重い 太陽が眩しすぎて逆に足元ばかり見ながらうなだれて歩き始めた そんな状態で1時間うろうろ。 あー 大丈夫かな・・・ 木の皮むしって水分とれるのか? 新芽モシャモシャ食べたらお茶飲んでる気分になれるのか?? 木の根元どのくらい掘ると水出てくるんだろ・・ なんてことを、かなり本気で考えるほどカリカリに乾いたサクライのかすみ目に、 「水の・・戸 ??」 水の気配だ! こんな碑があって水が無いはずがない 水音はしないものの、感を頼りに山林内部に突っ込んでいった。 そして5分後 湧き水のたまるせせらぎを見つけたよ バックを放り投げ、小さく頭から飛び込んだ! 潤いって、こういうことか・・と思うほどに顔や腕、身体が水をスポンジみたいに吸い込んでいる実感がリアルにあるのだ。 じゃぶじゃぶゴロンゴロン水の中で廻りながら、水に顔つけたまんま山水を20口以上限界まで飲み込んだ 冷たいんだけどあんなに気持ちのよい水はなかったよ 山の神様の水 頂きました。 水に飽きるまで十数分滞在し、潤いを得たところで再び歩き始めた。 するとどうだろう、気力みなぎっている間に 『十石峠』 頂上にさくっと到着。 これより長野県です つぎ最後。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 12, 2007 11:21:49 PM
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