共感的疲労
職能訓練や資格取得の為の教育に関わっていた時には、受講生が勉学に励み専門分野で成長していく姿を見られる日々は本当に楽しみでした。
努力が実を結び、資格を取ってその道で就職が決まった時の皆の溢れんばかりの笑顔を見れば、私の心は桜が満開。
教育の仕事はとても面白くて満足感が大きかったです。
それが、医療現場に変わったとたんに変化が起きました。受付で患者さんやご家族の方と接して喜んで貰える事もありますが、それよりも病苦の辛さへの共感やステルベンの患者様の数の多さに戸惑うばかりで、悲しみに堪えきれず泣いてしまう事もありました。
私の母が亡くなった時、担当してくださった医師や看護師の方々が最後まで深々とお辞儀をして見送ってくれた姿をとてもよく覚えているのですが、自分が逆の立場になってみると言い尽くせない無力感や底なしの疲労感に襲われるように。
プロじゃないんだなと痛感します。
超高齢社会で医療現場に関わっていくからには割り切らなければいけない感情なのでしょうが、こればかりはいつまでも慣れるという事はないように思えます。
人生の卒業式なのにね。