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遊~ながれのままに法喜充満~

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さくらい遊ゆう

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2005.10.13
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カテゴリ:ヒカリ。

完璧な闇。

私にとっての恐怖の元は・・・意外にも闇じゃなかった。


------------------------
ダイアログ・イン・ザ・ダーク
ネタバレしない程度に・・・私の感想をサクッと記します。
------------------------


もちろん、最初に闇に包まれたときは、闇に戸惑った。

心臓がどきどきして呼吸が浅くなり・・・吐きそうだし、貧血になりそうだった。。。(ぉぃぉぃ。)

軽い閉所恐怖症だった頃の自分が蘇ったようだった。



でも、それもほんの一瞬。

あの頃の私とは一味違う。

思考をやめ、今を生きよう。



どうしようっと悩むくらいなら、チャレンジしてみて・・・倒れてからリタイアしても遅くない。。
そう思ったら簡単に吹っ切れた。

そして、歩き出し・・・第一関門を突破したら、気が楽になった。

危険なものなんてあるはずが無いし、死ぬわけじゃない。
そう思ったら、さらに大胆になれた。


盲目のガイドさんを信じ、会場を信じ、同グループの仲間を信じ、自分を信じた。



闇への恐怖が愛に変わった。



感覚がフル可動し、対処方法が分かり出した。

広いところ、狭いところ、なにかに触れる事の安心感。

気が付くと、いつのまにか先頭を切ってスタスタ歩いていた。


--------



っで、

もっともっと深いところの恐怖の元。


それは・・・・

視覚が失われ、自分の存在が消えてしまったって事。

正確に言うと、自分の存在を認識してもらえなくなったって事。

周りの人が見えない=イコール=周りの人からは、私が見えない。



自分の手さえも見えない完璧な闇。

立ち止まり、何も触らずにいると、、、そこにあるのは心だけ・・・。


体が消えた・・・

気分は透明人間。



・・・タイヘンダ。



そこでどうするのかと言うと・・・・(自分はココにいるよ!)っと、アピールし出す。

べたべたと壁や人、いろんなものを触りまくる。
『すみませんっ!』とか言いながら、わざと白杖で前の人の足をつついてみたり・・・。

・・・。

声を出し、確認しあう。
『階段があるよ~』 『木があるよ~』 『こっちだよ~』

変に独り言が多くなる。
『さっきの階段より段差があるなぁ~』 『こっちは行き止まりだぁ。。。』 

入場前の注意事項。
『声を出して助け合いましょう。声を出してコミュニケーションを』 の精神か?


もちろんそれもある。

でも、私は、、周りの人に状況説明しながら・・・自己アピールをしている自分に気が付いた。


(((私はココだよ。ぶつからないでね。)))

(((私はココだよ。忘れないでね。)))


そんな気持ちが自分の中にあった。




・・・それでもいいんだと思うけど、ちょっと意識を変えてみた。

心の雑音を消し、今ココにある暗闇を受け入れてみた。

見えない事を気楽に楽しもうと思った。



そしたら、みんなが見え出した。。。

歩く音や気配でどこに何人いるか分かり出した。

消えてしまったはずの存在を感じ出した。



人がいる気配は最初から感じるが、もっと違う何かが分かり出した。

みんなもそうなんだろう。。。
へんにぶつかる事がなくなってきていた。
不安を口にする人がいなくなった。

私が何しているか見えてるでしょ?!って思う発言をする人もいた。
そして私も、『ココだよ。』っと、人の腕を自然に掴む事ができた。
次は誰ですか?っと問われ、『はい。』っとなんの疑いも無く自分の位置を感じた。


かなりおもしろい。


場が調和してきた気がした。

初めて会う人たちが、闇の中で優しい雰囲気に包まれていた。



楽しすぎる。。


最後は、闇の中でワインを飲みながらの談笑。




恐怖が愛に変わる境界。。。


それは、思考を手放す瞬間かもしれない。



ココには愛があるぞ。

そんな事を思った。



闇からも愛が生まれる。。。


・・・心に光を。



--------


そして、、、

闇の中には、ありのままの姿があった。

微風を強風なみに感じ、水の液体状の存在を感じ、土の感触を味わえる。。。


風は風らしく、水は水らしく、土は土らしく、ワインもワインらしく・・・・。

人もきっと・・その人らしく。。


視覚で補っていた情報が無いって事は、とてつもなく大きな事だった。

視覚で意味をつけていた世界が、意味を失い、ありのままが見えてくる。



なにごとにも意味を見出そうとしてしまいがちだけど、、、
ものごとに意味なんて無いと、常々感じている私。

自分が見たいように意味をつけているだけで・・・

意味はあとから見えてくるもの。


今は、ありのままを感じていればいいんだね。

『今ココを生きる』ってことがまた少し見えた気がした。


大事な事は目に見えない。

上手く言えないけど、なんとなく分ったような気がした。



二度目、三度目、同じコース、違うコース。
機会があったら、また体験してみたい。

また来年。


--------


どっぷりと愛に浸ると、透明人間である事が楽しくなる。

絶対に見られる事が無いのを良い事に・・・

変な顔とかしてみた。
その場に座ったりしてみた。


楽しかった。


でも、今、ふと思った。。。

暗視カメラで警備はされていそうだよね・・・。



・・・。





◎◎◎

ネタバレ感想をひとつ。

コースの中に、【電車のホーム】があった。
点字ブロックを辿りながら前に進む。

普段、ホームの点字ブロックを踏みながら・・・
『こんなちょっとのゴツゴツでちゃんと誘導できているんだろうか?』
『こんなに端にあって・・・一歩間違えたらホームに落ちちゃうぞ。』
っと感じていた私。

それが・・・視界が無く、白杖と、足の感覚を頼りに進むと。。。
びっくりするほど点字ブロックを感じた。

存在感があり、安心して進む事が出来た。


すごいぞ点字ブロック。



※もっとネタバレ詳細を聞きたい方・・・いつの日かお会いしましょう♪












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Last updated  2005.10.14 10:59:42
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