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カテゴリ:ヒカリ。
完璧な闇。 私にとっての恐怖の元は・・・意外にも闇じゃなかった。 ------------------------ ダイアログ・イン・ザ・ダーク ネタバレしない程度に・・・私の感想をサクッと記します。 ------------------------ もちろん、最初に闇に包まれたときは、闇に戸惑った。 心臓がどきどきして呼吸が浅くなり・・・吐きそうだし、貧血になりそうだった。。。(ぉぃぉぃ。) 軽い閉所恐怖症だった頃の自分が蘇ったようだった。 でも、それもほんの一瞬。 あの頃の私とは一味違う。 思考をやめ、今を生きよう。 どうしようっと悩むくらいなら、チャレンジしてみて・・・倒れてからリタイアしても遅くない。。 そう思ったら簡単に吹っ切れた。 そして、歩き出し・・・第一関門を突破したら、気が楽になった。 危険なものなんてあるはずが無いし、死ぬわけじゃない。 そう思ったら、さらに大胆になれた。 盲目のガイドさんを信じ、会場を信じ、同グループの仲間を信じ、自分を信じた。 闇への恐怖が愛に変わった。 感覚がフル可動し、対処方法が分かり出した。 広いところ、狭いところ、なにかに触れる事の安心感。 気が付くと、いつのまにか先頭を切ってスタスタ歩いていた。 -------- っで、 もっともっと深いところの恐怖の元。 それは・・・・ 視覚が失われ、自分の存在が消えてしまったって事。 正確に言うと、自分の存在を認識してもらえなくなったって事。 周りの人が見えない=イコール=周りの人からは、私が見えない。 自分の手さえも見えない完璧な闇。 立ち止まり、何も触らずにいると、、、そこにあるのは心だけ・・・。 体が消えた・・・ 気分は透明人間。 ・・・タイヘンダ。 そこでどうするのかと言うと・・・・(自分はココにいるよ!)っと、アピールし出す。 べたべたと壁や人、いろんなものを触りまくる。 『すみませんっ!』とか言いながら、わざと白杖で前の人の足をつついてみたり・・・。 ・・・。 声を出し、確認しあう。 『階段があるよ~』 『木があるよ~』 『こっちだよ~』 変に独り言が多くなる。 『さっきの階段より段差があるなぁ~』 『こっちは行き止まりだぁ。。。』 入場前の注意事項。 『声を出して助け合いましょう。声を出してコミュニケーションを』 の精神か? もちろんそれもある。 でも、私は、、周りの人に状況説明しながら・・・自己アピールをしている自分に気が付いた。 (((私はココだよ。ぶつからないでね。))) (((私はココだよ。忘れないでね。))) そんな気持ちが自分の中にあった。 ・・・それでもいいんだと思うけど、ちょっと意識を変えてみた。 心の雑音を消し、今ココにある暗闇を受け入れてみた。 見えない事を気楽に楽しもうと思った。 そしたら、みんなが見え出した。。。 歩く音や気配でどこに何人いるか分かり出した。 消えてしまったはずの存在を感じ出した。 人がいる気配は最初から感じるが、もっと違う何かが分かり出した。 みんなもそうなんだろう。。。 へんにぶつかる事がなくなってきていた。 不安を口にする人がいなくなった。 私が何しているか見えてるでしょ?!って思う発言をする人もいた。 そして私も、『ココだよ。』っと、人の腕を自然に掴む事ができた。 次は誰ですか?っと問われ、『はい。』っとなんの疑いも無く自分の位置を感じた。 かなりおもしろい。 場が調和してきた気がした。 初めて会う人たちが、闇の中で優しい雰囲気に包まれていた。 楽しすぎる。。 最後は、闇の中でワインを飲みながらの談笑。 恐怖が愛に変わる境界。。。 それは、思考を手放す瞬間かもしれない。 ココには愛があるぞ。 そんな事を思った。 闇からも愛が生まれる。。。 ・・・心に光を。 -------- そして、、、 闇の中には、ありのままの姿があった。 微風を強風なみに感じ、水の液体状の存在を感じ、土の感触を味わえる。。。 風は風らしく、水は水らしく、土は土らしく、ワインもワインらしく・・・・。 人もきっと・・その人らしく。。 視覚で補っていた情報が無いって事は、とてつもなく大きな事だった。 視覚で意味をつけていた世界が、意味を失い、ありのままが見えてくる。 なにごとにも意味を見出そうとしてしまいがちだけど、、、 ものごとに意味なんて無いと、常々感じている私。 自分が見たいように意味をつけているだけで・・・ 意味はあとから見えてくるもの。 今は、ありのままを感じていればいいんだね。 『今ココを生きる』ってことがまた少し見えた気がした。 大事な事は目に見えない。 上手く言えないけど、なんとなく分ったような気がした。 二度目、三度目、同じコース、違うコース。 機会があったら、また体験してみたい。 また来年。 -------- どっぷりと愛に浸ると、透明人間である事が楽しくなる。 絶対に見られる事が無いのを良い事に・・・ 変な顔とかしてみた。 その場に座ったりしてみた。 楽しかった。 でも、今、ふと思った。。。 暗視カメラで警備はされていそうだよね・・・。 ・・・。 ◎◎◎ ネタバレ感想をひとつ。 コースの中に、【電車のホーム】があった。 点字ブロックを辿りながら前に進む。 普段、ホームの点字ブロックを踏みながら・・・ 『こんなちょっとのゴツゴツでちゃんと誘導できているんだろうか?』 『こんなに端にあって・・・一歩間違えたらホームに落ちちゃうぞ。』 っと感じていた私。 それが・・・視界が無く、白杖と、足の感覚を頼りに進むと。。。 びっくりするほど点字ブロックを感じた。 存在感があり、安心して進む事が出来た。 すごいぞ点字ブロック。 ※もっとネタバレ詳細を聞きたい方・・・いつの日かお会いしましょう♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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