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カテゴリ:日常の風音。
今日は、私が修行させていただいているお寺で
『ヨウさんの木削り教室』が開かれ、参加させてもらった。 木彫りじゃなくって、木削り。 削る人間で無く、削られる木が主人公。 様々な木の破片を直感で手に取り、木と対話しながら削ってゆく。 私が手に取った木切れは、動きのある荘厳なおもむきの、太古の神代杉。 樹齢4000年にもなるものだそうだ。 手にとった瞬間からとってもあたたかく、手が熱くなり、私に何か訴えているのが感じられた。 削り始めてみると、木の声が聞こえるかのようにナイフが導かれた。 削っていいところと、削ってはいけないところがはっきりと伝わってくる。 参加者のみなさんと話しながら、無意識に木を削る。 南無阿弥陀仏。 大いなる仏さまにすべてお任せいたします。 お念仏の心。 何かを作るのでは無く。 勝手にカタチが現われた。 現われたソレは・・・大海原を雄々しく泳ぐ古代魚にも見えた。 森海魚。 手で握るとしっかりと私の手にフィットする。 終わってから磨いてゆくと・・・きれいな流線が現われ、 無意識にも確実に導かれ、木の流れに沿って削っていた事が分かる。 4000年の月日を流れ樹の内部で形成され存在し、今私の前に現われたカタチ。 なんて壮大なんだろう。 たかが35年の私自身の原子も、この神代杉の一部かもしれない。 そう思うとさらに愛おしい。 夕の勤行(ごんぎょう)中は、妄想が妄想を呼び・・・私の中に神代杉の一生が駆け巡る。 その重みがずっしりとお念仏に包まれていく。 時の流れ。 原子の流れ。 思いと共に、形あるものはたえまなく流れてゆく。 色即是流。 お念仏しながら感動し、あまりにも壮大なビジョンに心が震えているその時・・・ 私の視界の片隅に・・・ 女神そうると、パワフルおたえの姿が。。。 以前から交流があった二人が、お寺に引っ越した私の様子を探りに、訪ねてきてくれた。 あいかわらずパワフルでピロリンなお二人。 お客様の多い夕食だったが、食後ゆっくりと話せて楽しかった。 ありがとう◎また来てね。 ただ・・・ あれを(失礼。)シャバの風と言っていいのだろうか・・・。 なむあみだぶつ。 なむあみだぶつ。 なむあみだぶつ。 ◎◎◎ ヨウさん。 私とヨウさんとの出会いは、数年前からたまに行っていた、国立の月船。 カラフルな木の卵が並ぶ椅子に『ご自由にお座りください』の表示。 “木たまご椅子”だ。 遠慮しがちに何度か座らせていただいた。 今年、お寺で初めてお会いしたときに、ヨウさんの作品だったと判明。 二度出会ったよ。 大木のようにあたたかく、近くにいるだけで癒されるステキなお方。 次回、お寺での木削り教室は、5月13日。 その前にもヨウさんが東京に立ち寄る際は、開催されるかもしれません。 お寺でお念仏すると、ステキな人や情報に出会えますよ。 そのほかのヨウさん情報はふるさと工房HOMEをご覧ください。 ◎◎◎ この日記をしたためているこの時にも、 ヨウさんが、陽だまりの中で大きな切り株を削りだしている軽快な音が聞こえる。 今作り出されている“木たまご椅子”に、ある日の私のように出会う人がいる。 時は流れつつも、すでにココに存在している。 色不異空 空不異色 色即是空 空即是色 ・・・。 あぁ。 やっぱり・・・色即是空。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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