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 久しぶりの書き込みだ。
 数えてみると、なんとほぼ八ヶ月ぶりである。
 なんだか新鮮な気持ちだ。

 今年の夏は、異常に暑い。猛暑である。外出もままならない。しかも節電である。
でも、夜になると鈴虫の声が気持ちを癒してくれる。そこには、秋のかすかな足音が聞こえる。
 66年目の終戦記念日を、思い出深くしんみりと迎えた夜、眺める月は、美しく輝いていた。その夜空も秋の風情である。

 今年は、いろんな出来事が起きた。
 千年に一度と言われる東日本大震災。地震、津波に福島原発事故が重なった。津波の爪あとをTV画像で見たとき、瞬時に戦時中の焼け野原が思い出された。
 
 しかし、この東日本大震災は、日本人に、忘れかけていた大事なことを思い出すきっかけを与えてくれた。我慢強さ、「もったいない」という質素・節約心、思いやり・親切心、地域・家族の絆、連帯感、等々、日本人特有の美徳と言われる‘心’である。
 使い放題だった電力を、「もったいない」と節約の気持ちに切り替え、国民が15%節電を行えば、日本中の原子力発電所を5~8箇所つぶしてもいいほどの効果があるといわれる。
 そして、日本人の心は一つになった。
 
 日本は戦後の焼け野原から立ち直ってきた。震災の3月11の3日後に、アメリカの世界的に有名な新聞、ウォールストリートジャーナル紙のコラムに、次のような文章が掲載された。
「バブル崩壊後の日本は、約20年間、将来の日本の姿も描けず、何の国家戦略もなく、ただ漠然と閉塞感の中で過ごして来た。しかし、日本は今回の東日本大震災で、復興と言う大きな目的を持つことが出来た。日本は、素晴らしい国民性を取り戻し、国民の心は一つになった。日本は再び、素晴らしい国を造るであろう。」

 震災直後、まだ呆然としていた日本に対して、はっとする素晴らしいメッセージではないか。  
 しかしながら、日本の将来像と言う大きな指針を示すべき肝心な政府・政治が、呆れるばかりの体たらくである。日本人・国民は素晴らしい国民性を取り戻したが、肝心な政治が足を引っ張っている。しかも原発事故の初動対応のミス・情報隠蔽は、原発被害を一段と拡大させている。言いようのない怒りを覚えるのは私だけではなかろう。

 アメリカのマネー・サプライ問題は、世界経済の底流に未だに大きな影を及ぼしている。この問題に端を発した世界経済の急激な悪化を防ぐための、世界各政府は、一致協力して大財政出動を行った。その結果が新興国のデフレ傾向、そして現在EUを軸に各国で起こっている各国の財政赤字、ひいてはデフォルト騒ぎである。
 アメリカでさえ、国債の格付けが引き下げられた。ここに来てアメリカ景気の停滞傾向は、気になる。オバマは動けない。従ってFRBが、更なる量的緩和として「QE3」を行わざるを得ない方向に追い込まれようとしている。この8月26日、ジャクソン・ホールで行われるバーナンキFRB議長の講演が注目される。

 世界金融の混乱、株式市場・為替市場の大波乱は、簡単に収束しないように思える。慎重に見守りたい。

  ‘人生は すべて 心一つの 置きどころ’

 

 





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Last updated  2011.08.17 13:56:44
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