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 秋は、うら寂しい季節である。
  
 秋は、人恋しい季節である。

 これから、秋本番を迎える。だが、暦の上ではもう晩秋だ。

 秋には、三秋がある。

 まず、初秋。立秋から白露の前日までの期間をいい、孟秋ともいう。

 次に、仲秋。白露から寒露の前日までの期間をいう。

 そして、晩秋。寒露から立冬の前日までの期間をいい、季秋ともいう。

 つまり、暦の上では、今、晩秋に入ったばかりという事になる。


 空気は晩秋へ向かうほどに透明度を増し、斜陽が独自の陰影を作る。

 「秋は夕暮れ」がいい、と清少納言は「枕草子」に書いている。

  「一葉落ちて天下の秋を知る」という素晴らしいことわざがある。


 ‘奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき’(第5番:猿丸大夫)ー百人一首ー

 (解釈) 山の奥深くで、積もったもみじを踏み分けて妻を恋い慕って憐れに鳴いている鹿の声を聞くときには、何にもまして秋が悲しく感じられる。


 秋は、古今東西を問わず、人の心に響く、色鮮やかな季節である。


   ‘人生は すべて 心一つの 置きどころ’












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Last updated  2011.10.11 18:03:12
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