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11/11/03 06:47
米FOMC、成長予想引き下げ 政策据え置き追加緩和に含み残す 

   ◎FRBは金融政策維持で様子見姿勢、経済に関する懸念は表明    ◎金融市場の緊張が主要リスクとみなされているもよう    ◎エバンズ・シカゴ地区連銀総裁、追加緩和を主張し反対票投じる    

[ワシントン 2日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は2日発表した連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、第3・四半期に成長は若干強まったとの認識を示した。金融政策は現状を維持した。  ただ同日公表した経済見通しでは、成長予想を引き下げ予想失業率を引き上げた。
 声明では、新たな措置について検討している兆候は示されなかったものの、「経済見通しには、世界的な金融市場のひっ迫を含め、かなりの下方圧力が存在する」と成長へのリスクを警告し、追加緩和の可能性に含みを残した。  今回の決定は賛成9票、反対1票。前回まで緩和強化措置に反対票を投じていた3委員が賛成に回る一方、シカゴ地区連銀のエバンズ総裁が追加緩和を求めて反対票を投じた。    
 バーナンキ議長はFOMC後の記者会見で「経済活動および雇用状況は、時間の経過とともに段階的に改善するとの予想を維持しているが、改善ペースはいらだたしいほど緩慢である公算が大きい」と指摘した。  さらに「経済見通しには著しい下方リスクが存在する。最も顕著なのが、世界の金融市場に緊張をもたらしている欧州の財政問題および銀行セクターに関する懸念で、これらは信頼感と成長に悪影響を及ぼす可能性が高い」と述べ、欧州債務危機が米経済の主要な下方リスクになっているとの認識を示した。  
 議長はまた、欧州情勢を「注意深く」監視しているとし、米経済の状況が悪化した場合には、モーゲージ関連証券の保有を拡大する可能性を排除しない考えを示した。   「モーゲージ担保証券(MBS)の購入は実行可能な選択肢だ。状況が適切であれば、もちろん選択肢として検討する」とした。    声明発表後、米株価はそれまでの上昇を維持する一方、米10年債価格 US10YT=RR は下落した。    
 <経済見通しは引き下げ>  FRBは最新の経済見通しで、2011年、12年、13年の成長予想を引き下げた。2012年の成長率は2.5─2.9%と予想し、前回6月時点の予想3.3─3.7%から下方修正した。  2012年の失業率については8.5─8.7%と予想。前回の予想では7.8─8.2%への低下を見込んでいた。  FRB当局者の間では、5.2─6%の失業率が完全雇用の目安とされているが、2014年末時点の失業率予想は6.8─7.7%となっており、14年末時点でもFRBが完全雇用と見なす水準まで失業率が改善するとは見込まれていないことが示されている。    <差し迫った政策シフトの兆候なし>  FRB当局者はこれまで、MBSの購入拡大やFRBの政策方針に関して説明方法を見直す可能性について検討してきた。エバンズ総裁は、インフレ率が3%を上回る恐れがない限り、失業率が7%の水準に改善するまで、事実上のゼロ金利政策を維持することを提案している。  バーナンキ議長は、政策に関する選択肢について、すべての可能性を排除しない姿勢を明確にした。また政策方針に関する意思伝達の枠組み変更に関する議論は、FRBの雇用とインフレに対する取り組みを後退させるものではないと主張した。        









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Last updated  2011.11.03 09:13:42
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