カテゴリ:本・マンガ
今日は、朝からのんび~り
お陰で、たっぷり読書をする時間がありました。 今日読み終えた本の中で、一番印象に残ったのが、 パール・バック著 「神の火を制御せよ~原爆をつくった人びと~」 原題「Command the Morning」 神の火を制御せよ この本は、ブログ仲間さんが紹介して下さったものです。 図書館で順番待ちしていたのが、ようやく回ってきました。 ストーリーは、副題の通り、 原爆を開発・製造、そしてそれを使用(投下)するまでの、 それをつくった人びとの、愛と葛藤を描いた小説でした。 * * * * * * * * * * 読み出した最初の頃は、原子だの、中性子だの、物理だの、 専門用語?がいっぱい出てきて、 はたして最後までついていけるかと、不安になりましたが、 途中からは、食事をするのを忘れる位、 この本にのめり込んでしまいました。 専門分野のところは、結局、最後まで難しいままでしたが、 それ以上に、それぞれの登場人物の、 “人としての”描き方が、とても丁寧でしたので、 物語が、とても身近な存在に感じました。 科学者たちの苦しみ・悩み・葛藤が、 どっしり・ずっしり伝わってきて、かなり辛かった。。。 今でも、彼らの苦しみを思い出すと 涙が出てくる位です。 どうしよう、どうしたら一番いいんだろう、 私だったらどうするだろうと、 彼らと一緒に、悩み・葛藤しながら 読み進めました。 * * * * * * * * * * ここに登場する科学者のほとんどが、自分の研究を、 平和的利用に使いたいと望んでいたのに、 時代がそれを許しませんでした。 アメリカ的に言えば、成功に終わったにも関わらず 結局、科学者の誰もが幸せになれなかった。 彼らは、この後、どう生きたのでしょうか? 暗い目をしたまま生きたのでしょうか? 本の最後の解説を読むと、 原爆投下は、大国どうしのライバル心(冷戦)・エゴが 最終的な引き金になったことがわかります。 充分に防げた“投下”。 被爆された方々のことを想うと、 言葉になりません。 * * * * * * * * * * 折りしも、昨日(12/8)は、開戦日。 真珠湾攻撃当日のことも、この小説には書かれており、 複雑な思いで、そのページを読みました。 この本は、 「戦争を決して忘れないように。戦争の悲惨さを忘れたとき、 人々はまた戦争を始めようとするからだ。」 と締めくくっています。 戦争を知らない私達の世代は、こうやって 本を読んだり、話を聴いたりして、 いっぱい・いっぱい知っていかなきゃいけないなって思いました。 読んでよかったです。 ハードカバーだと、私の本棚が悲鳴を上げるので、 もし、この本が文庫本になるのなら、 購入しようと思います。 * * * * * * * * * * 追:本当にどうでもいいことなんですけど、 この本を読んで、大学教授の奥さんってたいへんなんだなぁ~とも 思いました(笑) 国立大学の工学部教授と結婚した、私の友達も実は こんな思いしてるんかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/12/10 01:21:13 AM
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