カテゴリ:本・マンガ
最近、読んですごく良かったなぁと思った小説が
2冊あります それは、どちらも村山由佳さんが書かれた本で、 「星々の舟(第129回直木賞受賞作品)」と 「翼 cry for the moon」です。 星々の舟 翼 この本は両方とも、私の“積読”の中に 埋もれていた本でしたので、 そんなに期待せずに読み始めました。 んが。 読み終わった後は、 「なんでもっと早くに読んでおかなかったんだろう・・・」 とすっごく後悔 * まず、最初に手にとったのは、 「星々の舟」(私にとって初・村山由佳作品) まず最初に、あらすじ↓(BOOKデーターベースより) 禁断の恋に悩む兄妹、他人の男ばかり好きになる末っ子、 居場所を探す団塊世代の長兄、 そして父は戦争の傷痕を抱いて―愛とは、家族とはなにか。 別々に瞬きながらも見えない線で繋がる星座のように、 家族は、「家」という舟に乗って無限の海を渡っていく。 心震える感動の短編連作小説集。 * このあらすじにある様に、この本は一つの家族を描いた作品で、 章ごとに、主人公が変わります。 最初の章は、次兄が主人公、 次は、次女、 三つ目は、長女・・・という風に。 主人公を変える事によって、 個々の立場から見た「家族」やその周辺の状況が よく詳しく分かり、 読者は、この家族に対して、 どんどん深く、丁寧に関わっていくことになります (私は、自分が長女の“沙恵”になったかの様な心境に陥ってしまいました) 文体も、とても優しく、美しいものでした。 登場人物・どの人も切なくて・・・ 特に、次兄の「暁」と長女の「沙恵」の話は 切なすぎて、涙無しには、読むことができません。 所謂「禁断の恋」なので、本人も、周りの人間誰もが どうすることも出来ないのです。 読み終わってからも暫く、紗恵の「お兄ちゃんっ」と 呼びかける声が、心の中から離れませんでした。 「幸福とは呼べぬ幸せも、あるのかもしれない」 * 「星々の舟」にあまりにも感動した私は、続いて、 「翼 cry for the moon」を読みました。 こちらのあらすじ↓(BOOKデーターベースより) 父の自殺、学校での苛め、母には徹底的に拒まれて…。 N.Y.大学の学生、篠崎真冬は心に深い傷を抱えて生きてきた。 恋人、ラリーの幼い息子ティムも、実の母親から 虐待を受けて育った子供だった。自分の居場所を求めて模索し 幸せを掴みかけたその時、真冬にさらなる過酷な運命が襲いかかる。 舞台は広大なアリゾナの地へ。傷ついた魂は再び羽ばたくことができるのか。 自由と再生を求める感動長編。 * こちらは、あれだけ泣いた「星々の舟」よりも 更に感動してしまいました。 (このあらすじでは、その感動が全然伝わってこないのが非常に残念) 読み終わって、暫く呆然。 “泣く”というよりかは“震える”って感じです。 村山さんって、心理描写も、風景描写も とても丁寧なんですね。 お陰で、読みながら、私の頭の中で、 この小説の舞台が、ずっと映像の様に回っていました。 また、読みながら、登場人物のブルースに私も 恋してしまいましたお嫁さんにしてくれ!!! それから、ストーリーの途中に、いっぱい・いっぱい ステキな言葉が埋もれています お行儀が悪いとは思いましたが、自分の本なので、 気に入った言葉が書いてあるページの隅を折っていたのですが 気がつけば、かなりのページで、 ドッグイアが出来てしまいました。 * この2冊を読み終わった後、あまりの感動で 他の作家の小説を読む気に全くなれなかったので、 今は、立正大学の宮城先生(12/1ブログ)が 推薦してくれた「生涯発達の心理学」を読んでいます。 生涯発達の心理学」 カウンセラーの勉強の中でも、 私、発達心理学にとても興味があるので、この本もなかなか 面白く読ませてもらっています。 * 村山由佳さん、 好きな作家が、また一人増えました 今度また、彼女の他の作品も読んでみよう お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/12/30 12:06:23 AM
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